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内容説明
戦国の乱世をもっとも痛快に、自由奔放に生き抜いた武将――前田慶次郎。朱柄の鑓を縦横無尽に振るい、合戦では鬼神のごとき働きで敵陣を震え上がらせた。と同時に、たとえ主君に対しても命を賭けて己の意地を貫き通す“傾き者”として名を馳せていた。また武辺のみならず、古今典籍にも通じた風流人であり、家康に追い詰められて窮地に陥った上杉景勝・直江兼続の主従へ参陣するなど、「義」に厚い人物でもある。誰だろうと理不尽には屈しない、そんな周りが惚れ込むような反骨の男だったが、前半生は決して恵まれたものではなかった。本来、自分が継ぐはずだった前田家の家督を叔父の利家に奪われ、長く不遇の時代を強いられる。だが、天下統一を目指す織田軍の東征は乱世を大きく揺さぶり、この猛き武将を戦国最後の活躍の場へと解き放つのであった――。日の本を掌握した豊臣秀吉の前ですら、平然と傾いて魅せた「天下御免の傾き者」の生涯を描く!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maito/まいと
3
近年ではマンガやゲームで知名度は抜群に高い傾き者、前田慶次郎の生涯を描く歴史小説。前田家を離れ滝川家に身を置いていたことは知らなかったので新鮮な驚き(慶次郎を知ってはいてもその足跡はあまり詳しくなかった)さらに本能寺の変付近ですでに五十代だったことを意外な事実(てことは、この本の表紙や諸ゲームビジュアルはさすがに若すぎる)イメージや先入観ではない、史実に近い慶次郎を知ることのできる一冊。ま、それでもやっぱり傾いていたけど(笑)2009/02/25
こじりん
1
傾き者、前田慶次郎の一途な生き様に感動。2018/03/12
MIKETOM
1
戦国時代フリークの俺がなぜかこの人物のことを知らなかったのだが、彼が活躍したシーンというのが本能寺の変の後に関東から逃げ帰った時の滝川一益配下での逃亡戦とか、賎ケ岳の戦いの後に前田家に属して戦った対佐々成政戦とか、関ヶ原の時に上杉家に属して戦った対最上戦とか、思い切り地味(笑)。これじゃ知らなくてもしょうがない。マンガで取り上げられなければ歴史に埋もれていたんじゃないだろうか。ひとたび戦場に出ればとてつもない活躍をしたと書いてあるがどこまで史実なのか。50代のくせにまるで関羽・張飛そのまんまだもんな(笑)2015/07/20
タケ
1
しょっぱなから慶次が50過ぎで本能寺の変あたりから始まる。そしてこの厚さ。長谷堂撤退戦がメインかと思いきや、本能寺の変後、滝川一益が伊勢に帰るまでの北条との戦いやらがやたらと詳しく書かれていた。詳しすぎて名前が覚えきれない。細かいことを丁寧にやっていたら全体図がメチャクチャになってた、というような感じの話。2012/04/22
マスオ
1
漫画「花の慶次」やその原作「一夢庵風流記」で描かれている慶次郎が50を超えていたとはびっくりです。2010/11/21