河出文庫<br> 無言館 戦没画学生たちの青春

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河出文庫
無言館 戦没画学生たちの青春

  • 著者名:窪島誠一郎【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 河出書房新社(2018/05発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309416045

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内容説明

戦時中に出征し戦死した画学生たちの作品を収集展示する美術館──「無言館」。設立のきっかけや日本中の遺族を訪ね歩き、思い出話を聞きながら遺作を預かる巡礼の旅を描く。解説=池上彰。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

penguin-blue

38
無言館は美術館か慰霊碑かという議論があるそうだが両方の意味を持つからこその存在意義なのだと思う。昨年初めて訪れた、外も中もむき出しのコンクリートの飾り気ない建物の中に狭い間隔でびっしりと並ぶ絵や手紙。確かに中にはまだ稚拙さを感じる絵や通常は並べるのに躊躇するほど状態が悪いものもあるが、絵から受ける印象の強さは必ずしも巷説によらないことを実感する。絵と絵の隙間に私たちは戦争で立たれなければその先の未来に描かれていたはずのたくさんの絵や、戦火の中苦労して絵を守った遺族の思いを見る。2023/08/24

ふるふる

10
北海道立文学館で開催中の「無言館」展にて購入。本書の「ところどころに散見される自虐的でさえある(著者)自らの『戦後』否定」の部分は、読んでいるこちらが困ってしまうほどだったが、戦後生まれの私には理解できない屈折した思いがあるのだろうな、と。展覧会の説明文だけでは伝えきれない戦没画学生の遺族の思いに触れることができてよかった。2018/07/23

本命@ふまにたす

2
戦没画学生の描いた作品を展示する「無言館」が開館するまでの経緯について書かれたエッセイ。様々な戦没遺族が取り上げられつつも、あくまでも一人称的で自分史のようなものを核に綴られている印象。2022/08/14

ソフィ

1
美術館で目に留まり、2024/6に共同館主に就任した内田也哉子さんの帯に惹かれて購入。善行呼ばわりされることを強烈に否定し、でも無言館を作る理由を自問自答しながら遺族を訪ねる巡礼の旅。そして冷たくしてしまった養父母への贖罪の旅。最後に到達した答えに、世代は違っても、うん、とうなずいてしまった。2024/11/16

Takao

1
2018年4月20日発行(初版・河出文庫)。単行本は1997年、小沢書店より、2002年、白水社より刊行。今年の8月15日、無言館を訪れた時に求めた。読み進むうちに、どこかで読んだことのある文章だと気づく。多分、以前出版されていた単行本を読んでいたのだろう。開館から20年を経て文庫化されたことで、より多くの人たちに読まれることを願う。1997年に、戦後52年を経て開館した無言館。今年は戦後73年。まだ遅くない、今からでも間に合うことは何かないだろうか、と考えた。2018/10/19

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