内容説明
Googleが提供するクラウドサービス
AWSとの違いを軸に徹底解説
「Google Cloud Platform」(GCP)は、Amazon Web Services(AWS)やMicrosoft Azureと同じく、企業向けのクラウドサービスとして提供されている。後発であることは否めないが、後発であるからこその特徴を備えている。
一般的な用途では「マネージドサービス」の充実が特徴と言える。そのほか、今注目の「機械学習」「ビッグデータ」関連のサービスが特に充実しており、AI関連のシステム基盤として要注目であることは間違いない。
本書では、「コンピューティング」「ストレージ」「ネットワーキング」「ビッグデータ」「機械学習」「アカウント管理」「運用監視」という7つのカテゴリーに分類し、GCPの特徴を、AWSとの違いを軸に解説している。
また、GCPのサービスを解説するほか、エンタープライズ用途のユースケースに基づいて、GCPを用いた設計ガイドをまとめている。技術力に定評のあるGoogleのクラウドサービスを検討するのに最適な1冊である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
38
GCPはインフラ構築よりもアプリケーション開発/サービス開発にフォーカスしている。ソフトウエアエンジニアにインフラのことを気にさせずにアプリケーションを開発してもらい、隠ぺい化されたクラウドインフラにデプロイするだけで動くようにしよう、という発想でサービス設計されている。このため、GCPは多くのサービスがGoogleによって管理されており、管理や運用を気にする必要のないフルマネージド型のサービスとして早くから整備されている。 App Engineの魅力は、Googleのフルマネージドサービスである事だ。2020/06/19
むらさき
7
仕事でGCPを使用するので読んだ。 GCPの勉強を始めるならこれを読みながらUdemyやcourseraのコースを履修すればだいたいの全体像を見れるんじゃないかな。 9章以降の実際に使うときに近いシナリオがかなり良かった。2021/07/13
ぶう
6
「インフラエンジニア向け」のAWS 、「ソフトエンジニア向け」のGCPという解説を見てなるほどと感じた。両社のクラウドの設計思想を知る事ができ、AWS とGCPの使い分けについて悩んでいた自分には、本書の解説はとても参考になった。また汎用的なサービスを充実させるAWS に比べ、選択肢は少ないがテクノロジーを全面に押し出した尖った機能を提供するGCPという側面があるため、自社の問題解決にはまるGCPのサービスがあれば積極的に使っていくとよいだろう。本書後半にある具体例としてのシナリオが大変分かりやすかった。2021/03/25
たぬき
3
流れを押さえた記述で非常に読みやすかった。
坂田 哲朗
3
とうてい全貌はつかめそうにありませんが、Jupyter NotebookをベースにBigQueryをデータソースとしてデータ分析が出来るという Cloud Datalabはイメージできそうです。凄いのは、既にGoogleで学習済みの音声認識、画像認識、機械翻訳、自然言語解析、動画解析などの機械学習関連サービスをAPIを介したJSON形式のデータとして利用出来るということ。標榜されている「AIの民主化」はこのようにして具体化されてゆくのか、と思いました。小さく費用をかけずに試すことを考えなければなりません。2018/06/06