- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
「仕事で自己実現しよう!」など、内発的動機づけといった心理学の概念を悪用して、従業員を酷使する事例が後を絶たない。では、個人は悪徳経営者からどう身を守ればいいのか?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
39
就職する前からやりたいことが決まっていて、仕事で自己実現できる人などほんの一握り。生活そのものや充実した余暇のために仕事をすることがいけないことなのか。近年の「一億総活躍」「女性が輝く社会」といったムードに再考を促す一冊。 欧米の「自己中心の文化」に対して日本はお互いに相手の立場を慮る「間柄の文化」。「お客に喜んでもらえればモチベーションが上がる」という使命感ややりがいは働く人を生き生きとさせる反面、他律的な心理のメカニズムにつけ込んで従業員を酷使する雇用主が後を絶たないことを繰り返し訴えています。2020/01/04
きょちょ
27
「自己実現」とはマズローの欲求5段階の最高段階であり、企業の目標管理制度も理想は業績の向上と個人の自己実現の欲求を満たそうとするものだ。 しかし、この「自己実現」あるいは「やりがい」「仕事で輝く(うげ~、気持ち悪い~)」などの言葉を巧みに使って低賃金で働かせるブラック企業があるという。これって洗脳ではないか? 「自己実現」「やりがい」などは本来自己の内的な部分から出てくる(感じる)ものであって、他人から言われて一体どれくらいモチベーションが維持されるのだろう? IT、介護、外食、保育に多いらしいが。★★★2019/02/01
テツ
22
日本では(他国に住んだ経験がないので日本のことしか知らんが)自己実現って他者との関わりの中からしか見出せない、見出してはいけないという空気があるような気がずっとしていたけれど、喉のあたりにへばりついていたそうした違和感についてようやく咀嚼できました。特に仕事に関係付けられやすいよな自己実現。生きていくために食い扶持を稼ぐというだけの行為に無駄な価値観を持ち込む必要はないし、それを強いてくる方々にはそうしたい理由があるのだということ。自立と自律が確立していれば何をしていようが自己はここに存在する。2021/08/02
uD
22
政府は「一億総活躍」や「女性が輝く」などメディアを通じた宣伝文句によって「自分も活躍しなければ」と思わせようと必死です。 分相応な現実を見つめている人になるか、実力のかけ離れた目標を掲げる人になるか。要はバランスですが、安易なキャリア教育に踊らされて非現実的な夢を見ている学生だけは、かわいそうだと思います。 「やりがい」はあったほうがいいけれど、不当な搾取に対して労働者の感受性を鈍らせる一面もある諸刃の剣だという結論に至ります。「やりがいとかいらないんで残業代ください」と言える人や社会の方が健全なのかも。2019/01/20
さとうはるみ
16
たしかにこんな現実は聞く話ではある。そう思うとなおさら、 思考停止なんてしたら企業にもいいように使われて捨てられるだけだなと思う。なんでも、経営者にはそういう人の気持ちがわからないサイコパスな人の割合が多いと聞いたこともあるし。 不景気になればなるほど、無気力になって何もかもしたくなくなって、 思考停止したくなるんだけど、まさに不景気「だからこそ」この風潮と誘惑にあらがって 自分の頭で考えて、もう逃げなければ身体が持たないと わかったら、逃げる勇気を持って逃げないといけない。 2024/09/06
-
- 電子書籍
- パーソナルトレーナーニタニさん(2)
-
- 電子書籍
- 日日(にちにち)べんとう 13 マーガ…
-
- 電子書籍
- 黒木里加 女のミステリー傑作集 1巻 …
-
- 電子書籍
- 成長チートでなんでもできるようになった…
-
- 電子書籍
- 二匹 河出文庫