内容説明
オスマン帝国の崩壊をきっかけに,長い封印から解き放たれた政治と宗教の関係という古くて新しい問い.その答えの一つが「イスラームの声を政治に反映させよう」とするイスラーム主義だ.崩壊「後」の秩序の模索が今も続く中東で,イスラーム主義が果たしてきた役割とは.単なる復古主義ではない,その実像に迫る.
目次
目 次
はじめに
第1章 イスラーム主義とは何か
1 イスラーム主義の定義
2 イスラーム主義における「政治」
3 「イスラーム的価値」の実現
第2章 長い帝国崩壊の過程
1 イスラームにおける国家
2 オスマン帝国の崩壊
3 二つの思想潮流のはざまで
第3章 イスラーム主義の誕生
1 イスラーム主義の思想的起源
2 イスラーム改革者たち
3 イスラーム改革思想からイスラーム主義へ
第4章 イスラーム主義運動の登場
1 イデオロギーの時代の到来
2 ムスリム同胞団の結成
3 シーア派イスラーム主義運動の台頭
第5章 イラン・イスラーム革命の衝撃
1 宗教復興の時代へ
2 ホメイニーの革命論と国家論
3 国際化するイスラーム主義
第6章 ジハード主義者の系譜
1 クトゥブと「第一世代」
2 イスラーム抵抗運動の論理
3 アル=カーイダと「第二世代」
4 「テロリスト」を再生産する「対テロ戦争」
第7章 イスラーム主義政権の盛衰
1 「アラブの春」の到来
2 イスラーム政党の躍進
3 イスラーム主義政権の困難
4 「イスラーム国」と「第三世代」
終章 もう一つの近代を構想する
1 グローバル・ジハードの問題
2 ポスト・イスラーム主義
3 イスラームと民主主義
4 もう一つの近代は可能か
あとがき
主要参考文献
感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
どんぐり
樋口佳之
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おおた