内容説明
紀州雑賀(さいか)は宮郷の太田左近の末娘・蛍は、鉄砲に魅せられ射撃術の研鑽に生涯をかける。雑賀衆は、すぐれた射手を輩出する鉄砲集団だ。武田の侵攻に対し織田信長が鉄砲三千挺を揃えたと聞いた蛍は、左近に無断で実見に赴き、三州長篠で武田騎馬隊が粉砕される様子を目の当たりにした! 信長、家康を助け、秀吉、雑賀孫一と対立。戦国を駆け抜けた蛍はじめ四姉妹の活躍を描く歴史時代冒険活劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
三代目 びあだいまおう
276
貪るように、秒も本を置かない程のめり込んだ。かの大作『村上海賊の娘』と時を同じくし、真鍋七五三兵衛や鈴木孫一などの名前が懐かしい。私の心を躍らす戦国時代、最強と謳われた武田軍を鉄砲の3段打ちという新戦法で撃破した織田徳川連合軍。その戦いで鉄砲に魅入られた僅か10歳の蛍。名だたる名将たちが血で血を洗う戦国に活躍する。鉄砲技術を磨く蛍が、やがて信長に重宝され、秀吉を憎み、家康に頭を下げさせる痛快さ。リアルな戦闘シーンに加え、本能寺の変の新解釈や秀吉への復讐シーンなど、読者を大いに楽しませるネタも嬉しい‼️🙇2020/10/20
そら
37
雑賀衆はひとまとまりじゃなくて、敵味方に分かれていたんですね。知らなかった。それにしても、秀吉の水攻め、兵糧攻めはエグイな。この本での秀吉は、酷すぎる。。鬼畜(;´Д`)ゲロゲロ。とても面白くて引き込まれたけど、主人公達4姉妹が、男性ウケするように描かれてるような、、、そこがちょっと気になったな。作者は女性?男性?面白かったので続きも読みます。2022/03/30
Moeko Matsuda
7
とても面白かった。特に戦を題材に立った歴史ものは、主眼がどちら側に置かれるかで、人物の見え方が全く変わるのも面白い。そして今作品では秀吉はマジで最悪だった。孫一もすごい悪(ワル)だった。続編があるようなので、そちらも読みたいと思う。ただ、解説はイマイチだった。有名な人なん???小学生の読書感想文に毛が生えたような感じだったけど????2022/09/09
yamakujira
7
太田城主、太田左近の娘が鉄砲名人だという設定で、戦国の世を生き抜く。雑賀の蛍を、孫市と敵対して秀吉に滅ぼされる太田氏に置いたのはおもしろい。主人公が架空設定だから、信長に気に入られ、家康の伊賀越えに供して、孫市と決闘して、落城後に秀吉を狙撃と、やりたい放題、おまけに百地三太夫の正体とか、本能寺の変の真相とか、夏の陣のスパイとか、史実を利用した創作をたっぷり楽しめる。でも、ちょっと長いから、梟のあれこれとか余計な贅肉を落としてもいいな。軽く読めるところも「村上海賊の娘」の姉妹版みたいだね。 (★★★☆☆)2020/05/27
kazunokojapan
3
時代がいいですね。 雑賀党は村上海賊の娘で孫一が出ていたので知ってましたが、より詳しく知れました。 最後の締めくくりも良かったです。2019/09/19