内容説明
十折【トオル】が登校するとクラス中がザワついた。なんでも十折は修学旅行中の事故で亡くなったというのだ! 事実、彼の姿はクラスメイトと担任のキョーコ先生にしか見えていないようだった。「俺はどうすれば?」と思い悩む十折をよそに、クラスでは彼を成仏させるべき派と、このままでいい派に分かれてしまう。成仏派の筆頭は、彼が密かに憧れ告白しようとして久住沙羅! 冷静に持論を展開する沙羅に、十折は悲しみと怒りから宣言してしまう「俺が消えることを、お前が悲しいと思うようになるまで絶対成仏しない!」――その日から、十折と沙羅の奇妙な共同生活がはじまった!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やまと
17
修学旅行中の事故により自クラスだけに見える霊となった十折(トオル)の生き様を描いた物語。唐突な超常現象に賛否はあるだろうけど、全ての内容が伏線になっていてそれをちゃんと回収した展開になっているのは流石というところ。十折の名前の由来の話とか涙腺にくるに決まってるよね。全体を通して夢を見ることの素晴らしさや何気ない日常の素晴らしさが描かれていたように思う。ラストは評価が分かれると思うけど、個人的にはこの終わり方でも悪くないけど欲を言えばハッピーエンドの方も読んでみたいなと感じました。2018/08/12
わたー
16
【試し読み】★★★★☆死んで幽霊になってしまった少年が、片思いの相手に惜しまれながら成仏することを目指すラブコメ。交通事故によりクラスで一人だけ死んでしまった主人公。終わってしまったところから始まる物語だが、主人公視点で語られているためか、序盤はあまり悲壮感はなかったかな。ただ、その死にはまだ隠された真実がありそうで、それがどう結末に関わるのか楽しみ。2018/04/21
ℳℯ
15
★★★☆☆ 修学旅行でバスに乗っている途中、交通事故がきっかけで死んでしまった十折は未練があったのかなんと幽霊になってしまって……という話。最初の方は結構面白くて、中盤は失速感が否めなかったが、終盤の伏線回収はとても良い出来だった。ただ、ヒロインである沙羅と十折とのラブコメ展開などを期待していたので最後の場面は少しあっさりとし過ぎていたようにも感じた。2021/03/05
真白優樹
15
交通事故で死んだ筈が幽霊になった少年が、成仏派筆頭の少女に取り憑き始まる物語。―――受け取ったバトンをこの胸に、この果てない道を。幽霊として見つめる彼女の多様な一面。彼を繋ぎ止めたいと願う少女の強い想い。沢山の想いが重なり、もう一度過ごす日々。いつまでも続いてほしい世界。だけど永遠なんてなく、決裂と崩壊の先に世界の真実は明かされ、残酷な真実は少年に刺さる。あの世界の思い出、そして仲間達から受け取ったバトンを胸に少年は歩き出す。果てない世界の道の先にいつか皆と会える日を信じて。夢を叶え、バトンを返す為に。2018/05/01
くもり
12
素晴らしい!いや~、超号泣だったわ。明るいノリできて、途中超展開でえってなった後に迎えた感動がすごい。最終章なんて尋常じゃなく涙が止まらなかった。やはりこの作者さんの作品はストンと自分の好みにハマるなと再確認。新作も期待してる!2018/05/21
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