内容説明
現代思想に多大な影響を与え、今なお多くの著作が読み継がれているニーチェ。しかしアフォリズム的に書かれたその文章は、他の哲学者にはない魅力である一方で彼の思想の核心を捉えにくくもしている。ニーチェは終生何について考えていたのか? 実はそこには「健康と病気」をめぐる洞察がある、と著者は述べる。みずからも病に苦しみつつ、その経験の中から「身体の健康とは何か、精神の健康とは何か」という身近な問題意識への思索を深めていったのだ。ニーチェの生涯や思想、キーワードを平明に解説し、その思想のもつアクチュアリティを浮かび上がらせる入門書。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おいしい西瓜
4
ニーチェの思想に関して健康と病気という対概念によって簡潔に説明されている良書。伝記的な部分が詳しく、それによって著作解説も理解が進むので良かった。この本の中では「悲劇の誕生」が最初の著作となっていたけれど、ちくま学芸文庫のニーチェ全集は1が古典ギリシアの精神となっていて2が悲劇の誕生だから、この本に従って悲劇の誕生から読もうかな。2026/05/22
しんた
4
哲学書の入門として読んでみたが、私には難しい。何冊か読めば理解できるのか?2024/12/22
ともブン
4
読書会でニーチェの「善悪の彼岸」を読むことになったが難解すぎた。そもそもニーチェが初体験だったので、そのひととなりを知ることから始めようと本書を手に取った。ニーチェの生涯を紐解き、その思想の基となった人間関係を知る事ができた。また、ニーチェの著作についての解説もあり、「善悪の彼岸」の理解の助けになった。ニーチェに取り掛かる人には是非一読を勧めたい。2021/02/19
あに太
2
ニーチェとは何者かという問いに対して、著者は病気からニーチェを考察する。健康な本能とは「生存が苦痛に満ちたものであり、無意味なものであるからこそ生存を欲する」ことである。それに対して、本能の病気とはペシミズムに耐えられず、キリスト教などの希望にすがり付くことである。当然前者がニーチェが肯定する生き方である。本書の特徴としては、自分の価値観をニーチェで正当化する「脂っこい」入門書ではなく、ニーチェの文献に即した「アッサリした」入門書である。この点で評価が分かれそうな本ではある。2024/03/08
片水
2
読みやすくておもしろかったです。 永劫回帰は「一番しんどいからこそ選ぶべき妄想」のような感じで、べつにニーチェ自身、それが世界の真理だとは思っていなかった、という点は重要ですね。 最後の10年ほどずっと廃人状態だった、というのもちゃんと知らなかったです。2023/05/28




