日曜日の王国

個数:1
紙書籍版価格
¥1,540
  • 電子書籍
  • Reader

日曜日の王国

  • 著者名:日向理恵子/サクマメイ
  • 価格 ¥1,300(本体¥1,182)
  • PHP研究所(2018/04発売)
  • ポイント 11pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569787527

ファイル: /

内容説明

小学五年生の秋、なぜか学校へ行けなくなった繭。ある日、電柱や塀に描かれた矢印をたどって行くと、〈日曜日舎〉にたどり着いた。ここは、日曜日にしか生きられない人々の集まるスケッチクラブ。猫と一緒のおばあさんや、羽の音を立ててやってくる少年、しゃべる陶器の人形たちが集う。動く剥製の狐もいるし、時間の狂った柱時計もある。ちぐはぐな空間だ。この店の奥には、スケッチルームがあり、彼らはここで「自分を通して見た世界」を絵にする。繭はこの〈日曜日舎〉に通うことにし、しだいに生きるすべを見つけていく……。 【目次】〈第1日曜日〉矢じるしをたどると/日曜日だけのスケッチクラブ/暗い暗い夜 〈第2日曜日〉スケッチがはじまる/川とおしゃべり/忘れ物、それから名前 〈第3日曜日〉雨がくる/繭のパレット/水の絵の具 〈第4日曜日〉悪天候スケッチ/時計の狂い 〈最終日曜日〉琥珀の蝶/星夜の作品展/羽化

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

62
思ったよりずっと繊細な世界。登場人物の悩みや葛藤、揺れる心情が細やかに描かれた素敵な物語だった。学校に行けなくなった少女が出逢った不思議な画材店。そこで起こる優しい奇跡とは……。ファンタジックでありながら現代的な問題も織り交ぜたストーリー。クライマックスの幻想的な雰囲気が切なくも美しい。挿絵は可愛らしいけれど、個人的にはもう少し大人っぽくても良かったかな。2019/11/23

ぶんこ

49
絵が大好きで、お母さんと一緒に美術館巡りをしていた繭ちゃんが、小学4年生から不登校となります。自分でも理由がわからず、母を悲しませていることに罪悪感を持っていました。あまりに繊細で、切なさを通り越して苦しくなる。ある日曜日、矢印に導かれて訪れた画材店は、瀬戸物のお人形や狐の剥製、心を読めてしまうマグパイなどが絵を描く「日曜日舎」というサークルのような場でした。絵に夢中になる繭と、母の若い頃が交差して、夢を諦める辛さを、大人になっている私に訴えかけてきます。繭ちゃんもですが、お母さんの幸せを願っています。2019/12/20

れな@がんばれレバンガ

10
不登校の小学五年生。理由は自分でもわからない。日曜日にしか生きられないものたちが集う画材店「日曜日舎」に招かれる。親子は似るものだなぁ。2020/04/19

紅(mokomoon)

9
購入~繭ちゃんが見つけた答え見守る家族ふわりと優しい読了感。奇跡っていっていいのかな?ラストがとっても嬉しかった(*^▽^*)2018/09/10

HNYYS

8
図書館本。原因不明の現代不登校の女の子とその家族の心の葛藤がとても切なかった。でも、大好きな絵を描くことで、少しずつ気持ちも整理されていく。ちょっとしたカウンセラー的なエッセンスもあって勉強にもなりました。2019/02/12

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/12713904
  • ご注意事項