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内容説明
日本が核ミサイルを発射するまでいったい何年かかるのか?――日本は世界的にも高度な原子力技術をもっている。また、全国各地の原子力発電所から得られたプルトニウムは、長崎型原爆の5000発分にもなるという。ならば日本はいますぐ原爆をつくれそうに思えるが……。本書は、いま核兵器を開発するためには、どのような技術が要求されるのかを、できるだけ平易に説明するとともに、日本が原爆製造を外国の技術援助なしに一からはじめて、どれぐらいの時間がかかるのかを見通す。日本の原爆開発史、驚異的なマンハッタン計画についても論及した核の入門書である。 ●第1章 放射能と放射線 ●第2章 原子爆弾の構造 ●第3章 日本の原子爆弾開発 ●第4章 兵器級プルトニウム ●第5章 原子爆弾のつくり方 ●第6章 日本の核武装
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mitei
13
世界からいつでも核兵器を作れる国としてみられている日本だが、意外にすぐに作るのは難しいということが分かった。それにしても隣国で核兵器を持つ国が続々と増えているのに国内のこの呑気さはなんなんだろうか。2011/01/31
sfこと古谷俊一
2
原子爆弾の物理学を高校か教養物理程度で簡単に解説。しかし色々と勘違いもあるように見えてしまう不正確さやちょっとした調査の不足が目に付く。2009/05/25
乱読家 護る会支持!
1
山田氏の核兵器シリーズは、三冊目ですが、物理学的な説明が少なく、読みやすいかも。核アレルギーがあり、クソ真面目な日本国民の特性なので、日本が核兵器を作る決断は私が生きている間は無いでしょう。そして、福島原発事故をチェルノブイリ級とおっしゃられた時の政権が、内外有識者から馬鹿にされている理由もよくわかります。2016/05/02
ice_age
1
非常に挑戦的なタイトルだが、けして右翼的な本ではなく、核兵器の構造や製造工程・歴史を理解するうえで役に立つ知識が、段階的にわかりやすく記載されている、実に“理系的な本”である。知的好奇心を刺激されて一気に読み終えてしまった。2015/01/15
くどう@mext
1
結論としては、「日本はNPT脱退して、予算付けまくって挙国一致体制をしけば5年くらいで作れんじゃね?」という、極めて平凡なものでしたwウランの濃縮、プルトニウム生産の技術はあるけれど、兵器級には遠く及ばずっていうのは、IAEAの査察受けてれば当然だよね。 ただ結論よりも、途中の原子核物理学の話だとか、第二次世界大戦時の物理学者の研究の話、マンハッタン計画の内容、そしてウラン型、プルトニウム型の原爆の設計等の話がすごい詳しくて大変勉強になったぜー。 放射線だとか原発のテクノロジーの勉強にぴったりだと思った!2012/11/04