内容説明
「あそこには、呪われたドールハウスがあるんです」
銀鈴学院に昔から伝わる被服準備室倉庫の呪い人形の霊。真央や瞳佳たちが所属するロザリオ・サークルに、人形の霊に取り憑かれた少女の姉からの相談が舞い込む。
そして事件を追っていくうち見えてきたのは、相談者の妹が絡むポルターガイスト現象。やがてそれは学院の抱える秘密に迫っていき――。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まりも
33
学園に寄贈された曰く付きのドールハウスの呪いを巡るシリーズ第三弾。シリーズ初の上下巻構成。女を弄び、霊すら利用する三年総代・荻堂の底知れぬ悪意。それが読者の恐怖と不安を煽る。ホラー要素そのものは薄いはずなのに、嫌な予感しかしないのは、霊よりも生きた人間の方がよっぽど怖いし、何をするかも予測できないからだろう。これにホラーの怖さがプラスされたら…もう考えただけで恐ろしい。きっと下巻は身の毛もよだつ展開になるんだろう。2018/03/17
のりすけ
21
家同士の対立。その成り立ち。傲慢な俺様キャラ。地味で内気で流され体質なのにきょぬーというお姉ちゃん。話が進みだしたと思ったら「以下次号!」…そ、そんなぁ。もうこれは「中断という英断を下した、あるいは下された」と見た方がよろしいのでしょうか。2020/06/06
まるぼろ
16
さて今巻は上下巻の上巻、学園に寄贈されている、あるドールハウスが原因と思われている被服準備倉庫での呪いに関する様々な出来事がメインのお話です。面白かったですが…、今巻はもうのっけから最後まで嫌な予感しかしない、と言うより実際碌な事がなかった内容でしたが、それでも現状を打開しようと瞳佳や調などが動いてはいるのでそこに望みをを持ちながら読み進めていました。しかし荻童はともかく渦中に居る筈の奏が終始あんな感じなのでかなり不安もありますが、下巻にてどう話が進むのか色々と気になります。2018/03/15
秀玉
14
三巻目。シリーズは3巻しかない、が、この3巻目は途中で終わる。??どうなっているんだ。もしかしたらとネットでさぐる、やはり続きは無い。では3巻目の尻切れの内容はどのように解釈したら良いのか?調べても考察は無い。なんともはや、どうしたものか。この3巻目はもっとも力がある名家の3年総代がしかけてくる内容。学校創立時からある、見てはいけないドールハウス。それに取り込まれた女子。その女子の姉(3年)がドールハウスの呪いから妹を救うのがあらすじ。ところが、姉は3年総代男子のおもちゃにされていたのだ。瞳佳はどうなる。2022/03/12
羊山羊
11
4巻はどこ行ったんだよ!第3巻。タイトル通り今回はドールハウスという箱と家族という閉鎖空間で泥沼のポルターガイスト現象が巻き起こる。が、本著はどっちかというと瞳佳と真央の間に芽生える微かな愛情に悶える1冊。いいよね、瞳佳が真央と自分自身を重ねてみるシーンとか真央が瞳佳を守ろうとするシーンとか。真央が普段ぶっきらぼうなだけに余計に映えて見える。さぁ話が盛り上がるぞという所だが、本著はどうにもこれで打切りらしい。無念……!2021/12/23