小学館文庫<br> 21グラムのタイムトラベラー

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小学館文庫
21グラムのタイムトラベラー

  • ISBN:9784094065039

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内容説明

僕の前に現れたのは、未来からきた君の幽霊。

梅雨のある日。小学生のすばるは学校の近くで、未来からやってきたという若い女性の幽霊と出会う。アイハラコトナという名を名乗る彼女は、なぜかすばるのことをよく知っていて、「変わらないね、すばるくんは」と微笑んだ。そして彼女はすばるに言った。今日、クラスに相原琴奈という子が転校してくる。でも、その子と仲良くしないでほしいの――。だが、琴奈がすばると同じ飼育委員になったことで、すばるは琴奈と親しくなっていく。
その後も、中学、高校、大学と、成長していくすばるの前に、時々思い出したようにふと現れる幽霊の彼女。相原琴奈の未来が幽霊の彼女だとしたら、相原琴奈は若くして死ぬということなのだろうか――?
メディアワークス文庫デビュー、青春小説の旗手による泣ける青春ミステリー。どこまでも透明(ピュア)なラブストーリー!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

74
21グラムとは「魂の重さ」である。冒頭に未来からの幽霊が登場する物語のタイトルにふさわしい数字だ。タイムトラベル物語の常として、ラストまで読まなければ全体像はわからない。しかし本作は途中で全体の構造や結末がピンときた。読者にもそれがわかるように書かれている、とも思った。ラストにたどり着くまでのハラハラ感が半端なく、ノンストップで読み終えた。傑作。2018/04/17

ひめありす@灯れ松明の火

54
表紙を始めとしてとても綺麗な「透明な青」の物語。しっかりハッピーエンドで締めて頂けた所もよいけれど、全体に薄味。最初はそんな感想。30分ほどで読み終えてしまったけれど後から色々考えてみると癖になる楽しさの一冊です。「幽霊」「すれ違う二人」「タイムトラベル」「タイムループ」「幼い頃の約束」今話題のワードをあれやこれやと盛り込んで、薄めたミステリーでファンタジー。クライマックスの形までの流れが、一度あの形を手に入れないと導けない結末でその部分だけ濃厚な感じでした。いつか二人が、互いの言葉を知る日はくるのかな。2018/04/30

はつばあば

44
なんの因果か4冊続けてあの世とのふれあい物語。幽世・過去・現世・未来。私達の世界は目に見えない何らかのモノで守られているのでしょうか・・それとも小説の中だけ?。この主人公は未来からきた幽霊にアイハラコトナに付き合うなと忠告された。幽霊と彼女は同一人物・・どんなラブストーリーを生きていくのか。若者好みの本なのに私も一気読了。まだまだ若いねぇ2018/04/28

茉莉花

36
小学生のすばるは、未来からきたという幽霊アイハラコトナと出会う。「相原琴奈と仲良くしないで」と言われるが、すばるは琴奈と親しくなっていく。成長していくすばるの前に時々現れる幽霊の彼女は、未来の琴奈なのか…。 最後に悲しい結末が待っており、私たちまで、悲しくなるようなお話です。2021/02/16

さばかん

36
著者らしい綺麗な良いお話。      もっとページ数増やして何回かループしても良かったとも思うけど、これはこれでシンプルでよいと思う。2018/05/20

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