内容説明
【第28回小説すばる新人賞受賞作】「お前絶対ぶっ殺すからな!」女子高生・小峰りなは、夜道で背中を切られながらも、逃げる人影に叫んだ。退院後、りなは犯人を探すが、糸口は「ラメルノエリキサ」という犯人が残した謎の言葉のみ。そんな中、新たな通り魔事件が起こる。二つの事件を結ぶのはりなの元カレで!? 完璧な母親に苛立ち、犯人への復讐に異常なまでの執念を燃やす少女が疾走する青春小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
400
表紙ジャケットの絵はまるでライトノヴェルのそれのよう。中身はというと文体、内容、構想すべてにわたってライトノヴェルそのもの(?)実はライトノヴェルを読んだことがないので、あくまで想像の域を出ないのだが。タイトルも意味不明なのだが(その分、魅力的だともいえる)、それは読み進めていけばおのずと明らかに。一番気になるのはリアリティの在処。居合の達人が日本刀で切りつけたのでもないのに、着衣のままで長さ10cm(これはまあいい)、深さ2cmの傷を負わせることは到底不可能。また、大学の研究室に私的な助手を置くなんて⇒2020/08/24
Aya Murakami
98
ナツイチ2018ナツイチ2019 不思議なタイトルの復讐ミステリー。自分がすっきりするために復讐する。爽快な性格で好感が持てます。リアルにおいても嫌なことをする輩には「私に危害加えたらひどい目にあうぞ」と事務所ににらまれない程度に脅しをかける必要がありますからね。 背中を切られた恨みで復讐のための犯人捜しをするわけですが、犯人が背中を切る動機がタイトルの不思議な名前の存在というわけで。不思議な名前の正体とそれを知ったときの主人公の複雑な心情。すべては本書を読んで確かめてください。2019/09/20
★Masako★
80
★★★+やられたらやり返す!大切な自分がすっきりする為に。小さい頃から「復讐の申し子」と呼ばれてきた高校生の小峰りなが、夜道で突然誰かに背中を切りつけられる。犯人が残した謎の言葉「ラメルノエリキサ」。誰が?なんで私を?りなはもちろん復讐を固く決意、犯人を捜すことに!軽快な語り口、スピーディーな展開でサクサクと読める。母親に複雑な思いを持ち、冷静でありながら復讐の為に熱く燃えるりなのキャラがとてもユニーク!ラメルノエリキサ…そういう意味だったのね♪ラストのりなの決断は良かった。少し成長したのかな? 2018/11/10
ジンベエ親分
76
タイトル買い。復讐の申し子の女子高生、りなが夜道で男に斬りつけられ、復讐のために犯人探しを始める。復讐というと米澤穂信の小市民シリーズのヒロイン、小佐内ゆきを思い出すが、彼女の胸の内もこんなに自意識過剰の毒が渦巻いているのだろうか。なんせこの小説、りなの一人称で語られるのだが、りなが吐く毒がすべて。でも家族への愛も裏返せばすべて自己愛、と言い切る潔さは面白い。身内から犯罪者を出すくらいなら死んでくれた方が良い、と言い切る姉がラストでとった行動も、眉をひそめれば良いのか微笑めば良いのか(笑) 2018/07/02
佐島楓
63
若い人向けの本で、自分の感性の錆びつきを実感した。エンタメ性はあるのだけれど、取り扱っている世界が狭いように感じた。新しい作家さんで、次々と作品を発表なさっていらっしゃるようなので、この問題は解決されるだろう。頑張って下さい。2018/03/03
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