内容説明
いま日本では、「働き方改革」が政策として推進されていますが、企業の生産性向上ばかりが注目されがちです。社会で本当の「働き方改革」が進むと、夫婦間の信頼関係が再構築され、家庭内の幸福度が上がり、子どもたちを包み込む空気に変化が起きるのだと、私たちは実感しています。長時間労働社会では、働く人たちが疲弊し、家族との関係性に悪影響を及ぼします。たとえば、子育てや介護の現場ではイライラばかりがぶつけられます。日本の子どもたちの自己肯定感は、先進国で最も低い。少子化は加速し、社会保障負担は年々重くなる、という悪循環が繰り返されてきました。こんな社会はもう終わりにしなくてはならない。私たちはそう思っています。だからこそ、「働き方改革」をブームで終わらせてはならないのです。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yuma Usui
17
ワーク・ライフバランス社が携わった働き方改革20の事例をまとめた一冊。企業や学校、自治体や県庁、県警や内閣府など多岐に渡る組織で生産性や従業員満足の向上を実現したその手法には驚嘆した。二宮尊徳の仕法を彷彿とさせる抜本的な手法で、再現性高く多くの組織に適用できると思う。人口オーナス期の特色や「結果の質」より「関係の質」を第一に考える理由など納得感が高い。ただし実現には社員評価の軸を変える必要が有り担当レベルでは困難と思う。上位者やトップの決意が明暗を分けると思う。著者の小室淑恵氏の今後の活躍に注目したい。2018/05/21
templecity
12
各社の働き方改革への取り組みが紹介されている。ノミニケーションよりも朝のミーティングによるコミュニケーションが大切。女性も安心して働ける環境。警察は日本国籍しか雇用できないので警察官の確保が課題。経営者が本気で取り組まなければならない。教員も多くの雑用も行っているし、官僚も国会対策で時間外が多い。ルールを決めることが大切。 2019/12/23
yk
9
会社の関係でさらっと。業務内容によっていろいろだと思います。属人化度合いを数値化するなんてのはとてもいいと思いました。働き方改革は評価の仕方を変えることも大切だと思います。評価の仕方が変わらない限りこれまでと同じで、耳障りのいい言葉で終わります。数年後世の中が変わってればいいな。少なくともうちの会社がよくなってればいいな。2018/05/19
コジターレ
8
ノウハウや事例を出し惜しみしない姿勢に好感が持てるし、実際勉強になる。もう一度読んでみたい。抵抗勢力に対する根気強い説明、働き方改革の先に享受できることの具体的イメージ、働き方改革への主体的参画、ポジティブな変化を実感できること、そういったことが重要なのだと思った。2018/06/30
sk
6
当社でも始まる働き方改革。その基本的な思想がわかった。2019/10/12