- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
小池劇場とはいったい何だったのか?
築地市場の移転問題や東京オリンピックをはじめとする都政はこれからどうなるのか?
2018年の始まりを迎えた現在、都政は混乱の最中にある。すなわち、2020年五輪東京大会に黄信号が灯っている状態でもある。仮に今後、市場移転が進展したとしても、延期によって生じた莫大な費用や、あるいは失われた市場関係者・五輪大会関係者の信頼を取り戻すことは困難で、都政はいま、甚大な傷を負ってしまったと言えるだろう。
なぜ、こんなことになってしまったのか?
都知事選挙の前から一貫して、小池知事を支持し、「都民ファーストの会」では初代の都議団幹事長も務めた著者。政治家としての小池百合子とは、一体どんな人物だったのか。そして小池劇場を終焉へと向かわせたものは何で、これから都政は何を為すべきなのか等々、小池知事について赤裸々に語った一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
39
読み友さんから。数多くの告発あれど、サラリと無視し独自路線を突っ走る小池都知事。築地移転問題は、まさにその現場で勤務している者が家族なので、リアルタイムで日々虚しさを感じていました。それでも、投票に行った人たちの多くが選んだ都知事なのです。著者の言葉は真実なのでしょう。本当にお辛かったのでしょう。でも、一番大きな罪って投票に行かないサイレントマジョリティーの政治への無関心なのではないでしょうか。こんな政治は嫌だ、もううんざりだと声をあげられる場を増やしていかないと、このまま都政が継続されてしまうでしょう。2025/06/16
Isamash
26
現在浪人中の音喜多駿2018年著作。色々言われているが、小池百合子の欺瞞性をいち早く公言して都民ファーストを脱党したのは評価しているところ。本書でも、公開性を謳っていたはずの都民ファーストでの密室性及び言論統制の様が赤裸々に語られている。小池百合子都知事は、人気取りを目指してると思える政策、学歴疑惑、議会運営の独善性から、地方から集められた富(企業の本社が東京にあることで)を無駄遣いしてる本当に罪深い政治家と思うが、選挙では圧勝してしまう。彼女の真実がもっと流布されることが期待される。若い音喜多にも期待。2025/02/10
hk
25
情報公開を旗印に掲げて都知事に立候補した小池百合子氏だったが、ふたを開けてみれば都議会自民党の十八番である密室での政策決定や情報統制を踏襲していた。まさにミイラ取りがミイラになるだ。本書はそうした小池都政の暗部・舞台裏を、かつての側近が暴露していく。「都民フの党代表が、党議員にすらなんの相談もなく交代となった。このことに異議を申し立てたところ、”規約通りに党代表の交代はなされており、何の問題もない”という返答があった。だが党の規約は議員に公開されていない」というブラックユーモアがまかり通っていたらしい。2018/10/29
bluemint
10
前都知事の意思決定におけるブラックボックス化を痛烈に批判して当選した小池現知事が、自らもブラックボックス化してしまうという皮肉な過程が露呈してしまった。著者は揺れ動く知事の行動を、一時は内部から支えたが、彼女の変節と側近達により離れざるを得なくなった。通常の政治家なら清濁合わせ飲む、と言い訳をして大勢に付くこともある。しかし著者はそれは都民からの期待に背くものだと考える。彼女は「空」だという。状況が変われば躊躇無く乗り換える。敵役を巧妙に作り出し、世論を味方につける。それは今に至っても変わらない。2020/04/04
とみやん📖
10
自意識過剰で、あやしげな雰囲気を醸し出す、若手地方議員の一人だが、自分の主義主張を明確に表明し、誤りを素直に認めている点を評価。 報道やSNSで明かになっている情報が多いが、二年の小池フィーバーを振り返るには適当な本。2018/04/13