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内容説明
小池劇場とはいったい何だったのか?
築地市場の移転問題や東京オリンピックをはじめとする都政はこれからどうなるのか?
2018年の始まりを迎えた現在、都政は混乱の最中にある。すなわち、2020年五輪東京大会に黄信号が灯っている状態でもある。仮に今後、市場移転が進展したとしても、延期によって生じた莫大な費用や、あるいは失われた市場関係者・五輪大会関係者の信頼を取り戻すことは困難で、都政はいま、甚大な傷を負ってしまったと言えるだろう。
なぜ、こんなことになってしまったのか?
都知事選挙の前から一貫して、小池知事を支持し、「都民ファーストの会」では初代の都議団幹事長も務めた著者。政治家としての小池百合子とは、一体どんな人物だったのか。そして小池劇場を終焉へと向かわせたものは何で、これから都政は何を為すべきなのか等々、小池知事について赤裸々に語った一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hk
24
情報公開を旗印に掲げて都知事に立候補した小池百合子氏だったが、ふたを開けてみれば都議会自民党の十八番である密室での政策決定や情報統制を踏襲していた。まさにミイラ取りがミイラになるだ。本書はそうした小池都政の暗部・舞台裏を、かつての側近が暴露していく。「都民フの党代表が、党議員にすらなんの相談もなく交代となった。このことに異議を申し立てたところ、”規約通りに党代表の交代はなされており、何の問題もない”という返答があった。だが党の規約は議員に公開されていない」というブラックユーモアがまかり通っていたらしい。2018/10/29
とみやん📖
9
自意識過剰で、あやしげな雰囲気を醸し出す、若手地方議員の一人だが、自分の主義主張を明確に表明し、誤りを素直に認めている点を評価。 報道やSNSで明かになっている情報が多いが、二年の小池フィーバーを振り返るには適当な本。2018/04/13
bluemint
8
前都知事の意思決定におけるブラックボックス化を痛烈に批判して当選した小池現知事が、自らもブラックボックス化してしまうという皮肉な過程が露呈してしまった。著者は揺れ動く知事の行動を、一時は内部から支えたが、彼女の変節と側近達により離れざるを得なくなった。通常の政治家なら清濁合わせ飲む、と言い訳をして大勢に付くこともある。しかし著者はそれは都民からの期待に背くものだと考える。彼女は「空」だという。状況が変われば躊躇無く乗り換える。敵役を巧妙に作り出し、世論を味方につける。それは今に至っても変わらない。2020/04/04
ゆうゆう
7
一時期消えた?ような気がしたが、そんなことがあったのか。なんというか、こういう商売の人は露出し続けてなんぼではないのか。想定外に巨大化した組織の統制をとるのに必死だったのかと思うと、なんだか裏側見せられたくない気がする。石原さんの証言をそう評価するのかというのは、知らなすぎた。ちゃんと振り上げた拳の下ろし具合を用意してくれたのに、豊洲はどう着地するのだろう。自治法変わって小池さんが再選しても任期変わらずも知らなかった。東京、迷走してるのか、名走してるのか、どっちなんだ?2018/04/30
謙信公
6
小池百合子という人物を「空」と表現。風を読む、風に乗る、風のタイミングを図る、風により意見、政策はコロコロ変わる。政治家としての理念も信念もなく、まさに「空」。「ブラック・ボックス」「いつ・どこで・誰が・何を決めているのかわからない」と目の前の政敵を倒したが、権力を掴むと自身が「ブラック・ボックス」になるという矛盾、党規約に則って事を進めると言いながら、党所属議員にすら規約が公開されない矛盾を堂々と行う。著者にとっては詐欺に合ったと思うしかないのかな?現在、参議院議員。まだお若いので、今後を期待してます。2019/11/29