創元推理文庫<br> 悪女

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創元推理文庫
悪女

  • 著者名:マルク・パストル【著】/白川貴子【訳】
  • 価格 ¥1,222(本体¥1,111)
  • 東京創元社(2018/03発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 330pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488253073

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内容説明

20世紀初頭のバルセロナ。町では幼い子どもが何人も失踪し、子どもをさらって貪る化け物の仕業だという噂が立つ。そして今日また一人、新たな子どもが姿を消し、さらに頸動脈を噛みちぎられた男の死体まで発見された。血に飢えたその化け物の名は、エンリケタ・マルティ。人間の魂を刈り取る「私」という全知の存在が、失踪事件を追う刑事たちやエンリケタの手下、家族などさまざまな人物の視点で、「吸血鬼」と呼ばれた稀代の悪女の恐ろしさとおぞましさを語り尽くす。犯罪捜査官である著者が、犯罪者の実話に材を得て描いた戦慄の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nuit@積読消化中

99
20世紀初頭バルセロナを震撼させた悪女エンリケタ・マルティの凶悪事件の実話が元になっている。児童らを誘拐し、売春斡旋し、使いものにならなくなったら殺してしまうのだが、それがただの殺しではないところが恐ろしい…。本書では、若干描き方が違うところもありますが、当時の時代背景を感じることが出来ました。しかし、こういう結末かぁ〜と、なんだか不完全燃焼気分です。2018/06/02

みや

28
20世紀初頭バルセロナで吸血鬼と呼ばれたエンリケタ・マルティによる子供失踪事件を紐解くサスペンス。現役捜査官が実話に基づいて書いており、刑事ミステリの風合いだが、冒頭で犯人が明言され、語り手は「死神」という設定が非常に面白い。子供が攫われること、死神がいつでも見ていること、この物語の二つの主軸が死は常に側に在ることを読者に意識させ続ける。全体的な起伏の乏しさが猶更、死は当たり前にあるものだと感じさせたのかもしれない。賛否分かれそうな結末も私は好き。少ないながらも眼球フェチにはたまらない場面もあって嬉しい。2019/10/10

こう

12
20世紀初頭のバルセロナで実際に起こった子供の失踪事件を元にした小説。子供を拐って血肉を貪る「吸血鬼」と呼ばれた稀代の犯罪者エンリケタとそれを追う警察。物語が全知の語り手である“私”によって語られるというちょっと変わった作品。エンリケタが子供の眼球をくりぬき噛み潰す描写はなかなか…。最後の結末はちょっと残念でした。2018/08/07

アカツキ

11
20世紀初頭のバルセロナで幼い子供が何人も姿を消していた。そんな時、男が首を噛みちぎられて失血死した死体が見つかり、吸血鬼の噂が広がる。コルボ警部は上司の反対を無視して犯人を捕まえるため捜査を進めていく…。実在した誘拐殺人犯"吸血鬼"エンリケタを題材にした小説。エンリケタの恐ろしさで持っている作品で、彼女が関わらないシーンは退屈。訳者のあとがきにある事件のあらましの方がわかりやすいし、よく書けているような…?私には合わなかったんだな。2020/11/24

mejiro

10
事実以上のものを期待されるぶん、実際の事件を小説にするのはハードルが高いのかもしれない。本書は犯人の動機や内面を探るわけでも、事件の背景や影響に深い考察を加えるでもなく、半端な出来。ラストの会話シーンを書きたかったのかな?見せ場というにはあんまりな気がするけど…。ちょっと意表をつかれた。2018/09/27

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