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内容説明
東京都監察医務院に監察医として勤務し、数多くの解剖を手掛けた著者が「解剖学」という学問を通じて、人の体、死と生について様々な角度から解き明かす。法医学は死んだ人間を対象とする医学だが、ここでは死体を通して生きた人間の体に迫る。細胞と体のしくみ、骨と筋肉と美男美女の関係、循環器・呼吸器・消化器・泌尿器・生殖器などの器官、男と女の体の違いとDNA、体のバランスを取る内分泌や神経や感覚器など。看護学校の解剖学の授業の副読本として書かれたものを、多くの例を加えて分かりやすく一般書として編集しなおしたもの。私たち自身の体のしくみや不思議を知る上でも楽しめる一冊だ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
B.J.
15
●臓器 :一番重要な臓器は、脳。大切だから周囲は頭蓋骨によって堅くガードされている。→次に大切な臓器は、心臓と肺。あばら骨によってガードされ、あまり重要でない臓器は腹に収められている。 ●溺死の原因 :耳に水が入ると、内耳の三半規管は急性循環不全をきたし、機能は低下して平衡失調めまいが出現する。 →したがって、いかに泳ぎが上手でも、背のたつ浅瀬でも、平衡感覚が失われてしまうことから溺れてしまう。決して心臓麻痺ではない。・・・本文より2020/03/22
クナコ
13
初読。著者作は「死体は語る」「〜生きている」既読。本書はもともとは看護学校生への解剖学講義用に書かれたもの。新書化するにあたり一般人にもわかるよう加筆されたとのことだが、やはり専門的な言葉が多く、理系学科を苦手とする身としては図表や具体的な例え話等がないと理解が難しかった。執筆された経緯が経緯なので、前2作のときほどの監察医勤務上のおもしろエピソードはなく、既に取り上げ済みの話題もある。とはいえ筆者の死者や医学への姿勢は前2作と変わらず、敬意と誇り、義務感に満ちていて、どの項を取っても好感が持てる。2022/02/01
陽子
11
通りすがりの本。著者が看護学生に講義した内容などがまとめられている。「解剖学」は人気がワーストワンだったらしい。ところが著者が講師になりベストワンに転じたという事で、法医学に関連した実際の事件を交えながらの本書も「脱線講義」がたくさん載っていた。身体に備わる素晴らしい仕組みを再確認したり、「安楽死」に関する学生のレポートも紹介されていて興味深かった。「立ちっぱなし」は心臓に負担がかかり昔の歯医者は早死にが多かったとか、水泳が達者でも耳に水が入ると平衡感覚が阻害されて溺れるとか、知らなかった情報もたくさん。2018/11/09
ちゃちゃ
9
分かりやすくて、筆者の「分かってほしいです」という愛を感じました。それにしても、人体ではあつこちで知らぬまにたくさんの凄いことが行われているのだな。あちこちで働く、たくさんの細胞たちを思い出しました。2020/10/31
ハルシオン
6
大ベストセラーとなった『死体は語る』の著者。法医学の知識が豊富で、自殺か他殺か、事故死なのか、解剖学の観点から語っている。死体をただ水中に沈めただけでは、肺の浮袋や腐敗ガスにより容易に浮き上がってくるものとは知らなかった。静脈瘤がなぜ起こるのか分。歩くことで下肢の筋肉が静脈を圧迫し、循環を助けるから歩いたほうがいい。10年以上も前に書かれた本だが、目からウロコの1冊だった。血液は体重の約8%、覚えておこう。解剖学に興味をもっておらうのに丁度いい本だ。2019/08/29
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