内容説明
野生動物専門獣医師の目から見える地球環境。野のものは野へ帰してやりたい! 映画『ウルルの森の物語』のモデルでもあり、絶滅の危機に瀕した猛禽類の治療にあたる、野生動物専門の獣医師の仕事を追う。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
千冬
11
何より風力発電の風車で多くの鳥が犠牲になっている事実に目から鱗が落ちた。極論みたく言ってしまえば「地球環境を守るために野生動物を犠牲にする」ということか。エコの影に隠れる矛盾。何事も多面的、多角的に物事を見る大切さに改めて気付かされた。 何も教科書に載っていない、先達に助言を得ることもできない、試行錯誤で前進していく仕事。非常に困難で大変そうではあるが、信念とやりがいが文面から伝わってきて、理想の仕事とは何か、を真剣に考えさせる。良かった。2012/01/20
hoguru
8
NHKで上橋菜穂子さんとの対談をみて、息子が著者、齋藤さんのようになりたいと言う。今わが家の猫15才が末期の腎不全で、春休みは毎日動物病院への通院の付き添いだった。春休み中には亡くなる、私は息子の前で泣いてしまうこともあった。そんな中息子は獣医さんの仕事に憧れをもった。旅先で車にひかれる野生動物、絶滅危惧種を目にした興奮、齋藤さんの存在、いろいろな出来事が「野生動物のお医者さん」に繋がったそうだ。人間と野生動物の「折り合い」齋藤さんのバランスのとり方が素敵だと思う。今猫は家で毎日点滴をして暮らしている。2016/04/24
どあら
6
この本で、猛禽類の現状がよくわかりました。2014/04/21
ユーグ
6
風力発電の巨大なハネに切られ命を落とす野鳥達。エコだエコだと地球を守っているつもりでいる人間。野鳥の暮らしに支障が出ると分かっているのに目をそらし開発をする現実。目をこらせば野生に生きる動物たちを、絶滅に追いやっているのは人間だったり。でも一つでも多くの野生の命を救おうと奮闘するのも人間。いろいろ考えさせられた。2010/04/09
ジュリ
5
著者は野生動物の治療をしているだけでなく、保全活動やジャーナリズムなどの活動もしている。治療だけだと野生動物が傷つくことを根本的に防げないけれど、保全活動などをすれば根本的なことにつながる。こういった広い視野を持って活動する人が増えるとよいと思うし、自分もそういったことをやらなければならないと思う。2018/09/09
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