オーバーラップノベルス<br> インスタント・メサイアI

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オーバーラップノベルス
インスタント・メサイアI

  • ISBN:9784865543308

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内容説明

『ファースト・ロスト』――魔族による人類侵攻の第一手にして、ある小さな村が地図から消えた痛ましい事件。愛する家族が、隣人が魔族の軍勢に殺されていく中、ただ一人生き延びた少年がいた――。
十年の時を経て、かの災禍から生き残った青年、ナインは魔族領へと足を踏み入れた。そして彼は、故郷の、家族の仇であるはずの魔族の王に、跪いて乞い願う。
「――魔王陛下。この僕にあなた様のお手伝いをさせていただけませんでしょうか」
そしてナインはその手を穢す。魔王の配下として、人類の敵として、歪な笑顔を血で濡らしながら、過去の恨みなど忘れたかのように。
これは、たった一人の脆弱な人間による復讐譚。彼は命がけの愛情と底の無い狂気で、自分から全てを奪った彼女達を侵し、蝕み、破滅へと引きずり込んでいく。
ああ、彼を引き入れてしまった事は、最強を誇る魔王クリステラにとって唯一にして最悪の――。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

25
愛する家族や隣人を魔族に殺されたナイン。村が全滅する中で一人生き延びた彼が、十年の時を経て家族の仇であるはずの魔族の王に配下たることを跪いて乞い願い、密かに復讐の機会を伺うダークファンタジー。歪な笑顔で一部には危険視されながらも、因縁ある魔王クリステラやその妹、そして警戒する配下たちの関心を引きながら少しずつ籠絡し取り込んでいく展開は、一見卑屈で人として無害な存在と思わせつつ、実はかなり壊れていて狂気の愛に溢れるナインの存在感が光っていました。この先にあるのは愛か破滅か、続巻に期待したいシリーズですね。2018/07/11

秋田健次郎

11
知人からの薦めで手に取った一冊。紙の書籍は続刊が未出版で、なろうの方でもエタっているということで、Web小説勢の世知辛さを感じる。内容はまさにダークファンタジーという感じで、かなり重い場面からスタートする。ハーレムものを再解釈したような独特の作風で、意味深な伏線も張られてる。テンプレからは大きく外れてるからあまり売れなかったのかなあ。個人的には尖ってる作品がしっかり評価されて欲しいと思ってしまう。2024/05/03

とめこ

11
なかなか面白かった。魔族によって故郷を奪われた主人公が「愛」で復讐していくダークファンタジー。ナインの軽い語りとギャグは正直言ってかなり好き嫌いが分かれそう。個人的には彼の異常性や不気味さがダイレクトに伝わってきて良いと思います。職人の朝は早い…的なノリめちゃくちゃ笑ってしまった。登場する魔族ヒロイン達もそれぞれ違った魅力があってかわいいです。イチオシは人間嫌いの狐獣人・アリスちゃん!不憫キャラ好きにはたまらない感じ。挿絵の壊れた笑顔がめちゃくちゃかわいい。続刊出て欲しいけどなぁ…。2018/03/31

ホシナーたかはし

10
私には、エログロホラーに思える作品。最近の魔族ハーレム系駄作エロラノベに対し喧嘩売ってるよう。主人公が勇者でも豪傑でもない、ただの村人?で、自分の村を滅ぼした魔族や、助けに来なかった人類に対し「愛」で復讐をくわだてるところが引き込まれました。でも、この手の作品は、ダラダラしたり次巻がすぐ出ないと飽きそう。2018/04/07

ささやか@ケチャップマン

8
力のない男が愛で復讐を期す異色のダークファンタジー。暴力で仇を殺めようとする復讐譚は枚挙にいとまがないものの愛で破滅を齎そうとする復讐譚は珍しいだろう。紙面の演出も非常に凝っており、ライトノベル的自由さによって構成された暗黒感は称賛に値する。まだまだ序盤といった具合でこれからが気になるのだが、異色すぎて一般受けしなさそうというか売れなさそうなのが心配。「このライトノベルがすごい!2019」【単行本・ノベルズ部門】にて20位にランクインということなので、ぜひともこのまま続いてほしい小説。2018/12/20

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