- ホーム
- > 電子書籍
- > 教養文庫・新書・選書
内容説明
※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
たびたび食卓にのぼる、お馴染みの野菜。
あるいは最近、街のお店や郊外の畑で見るようになった新顔の野菜。
体によさそうだと期待される場面も増えています。
ただこれらはいずれも、“世にも奇妙な生命”。
祖先は世界各地の雑草、野草のたぐいです。
その恐ろしい生命力、美味なる実や葉、全容未解明の健康効果に、人は幾星霜も魅惑されています。
歴史に隠されたいわく、陽なたぼっこの裏側で作られる成分、予想外の実態や利用法……。
本書では、そんな野菜の摩訶不思議に迫ります。
当たり前のようにあって、実は底なしの野菜ワールドを、あまたの写真とともにご案内。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ままこ
87
興味をそそる奥深い野菜にまつわる話。ルーツ、伝承、機能性成分、性質など色んな角度で軽妙に分かりやすく解説してあり面白い。スーパーで買ったよく色づいた赤いトマト🍅が食べてみたら味が薄かった時があったけどそのわけになる程。へぇ〜メロンも薬草だったんだ。2021/08/08
翠埜もぐら
12
読了本に入っていたのですがのぞいてみたら記憶になかったので改めて読了と言うことで。記述の根拠である論文を一々提示したり、成分データを細かく載せたりでやや「学術的」な感じですが、語り口が柔らかすぎと言うより主観的過ぎて違和感がありました。しかしただの植物から「野菜」への変化や、栄養価だけでない毒性までの話は面白かったです。レタスでトリップできるとは知らなかった。長い時間をかけて「植物」を「栽培植物」に変えてきた話はいくらでも楽しめますね。読み物と言うよりは図鑑のような感じでオールカラーです。2022/01/07
in medio tutissimus ibis.
5
38種類の身近だったりどうでなかったりする野菜についての歴史、薬効、味、育て方などについて。一部については特に著者が育ててみて食べてみての所感を読むと、野菜だって生き物で一筋縄ではいかんのだと感心させられる。普段あたりまえに食べているジャガイモやレタスが、実は結構な独奏でもあった事、にもかかわらず食べ続けてきた人間のあくなき食欲と薬効への希求に感じ入った。西洋では一般的だというが日本では見かけないアーティチョークやラプンツェルの紹介がある一方で、長ネギや白菜なんかの項目はない。サラダと果物というチョイス?2019/07/15
ジュリ
3
イチゴには美白によい成分が含まれている、しかも品種によって含有量が違うなど、身近な野菜の意外なことがたくさん紹介されている。栄養素のことについても触れられていて、いろいろな野菜を食べてみたくなった。2019/11/14
竜王五代の人
1
この本を読むとあらゆる野菜が霊草妙薬に見えるし(最近の研究結果から各種の伝統的用法まで盛り込むせいだろう)、軽妙な語り口というよりはなんか滑った印象がある。スイカの皮とかサツマイモの葉とかカボチャの種とか、そんなところに薬効があると言われても、食べ方までは書いてない(紹介だけで他の本に当たれ、ということか)のでこの本だけだとむしろ害になりそうな気も。どうも残念な本。ダイコンがタネの油目的に使われていたというのは菜種の親戚と思えばまぁ。2022/07/25