ブルーバックス<br> 世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか?

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ブルーバックス
世界を救った日本の薬 画期的新薬はいかにして生まれたのか?

  • 著者名:塚崎朝子【著】
  • 価格 ¥1,188(本体¥1,080)
  • 講談社(2018/03発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784065020500

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内容説明

がん治療に革命をもたらす「免疫チェックポイント阻害薬」、新型インフルエンザやエボラ出血熱に対抗できる抗ウイルス薬、がん治療の「魔法の弾丸」ともいえる分子標的治療薬など、日本人研究者が関与した「画期的新薬」が続々と誕生している。彼らはなぜ偉業を成すことができたのか。地を這うような苦闘の末に舞い降りた幸運の物語

目次

第1章 世界を変えた日本の薬
第2章 世界を救った薬
イベルメクチン
ファビピラビル
第3章 がんを薬で治す時代へ
ニボルマブ
クリゾチニブ
トラメチニブ
モガムリズマブ
第4章 生活習慣病を押さえ込め
カナグリフロジン
ジルチアゼム塩酸塩
カンデサルタンシレキセチル
痛風=トピロキソスタット
痛風治療薬を支える技術
第5章 ペプチド・ハンティングから薬へ
ボセンタン
スボレキサント
第6章 中枢神経に働きかける
アリピプラゾール
ナルフラフィン塩酸塩
第7章 出血を止める薬と血栓を防止する薬(岡本夫妻)
トラネキサム酸
アルガトロバン
第8章 難病もよくある病気も
フィンゴリモド塩酸塩
ゾニサミド
タムスロシン塩酸塩
シダトレン

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夜長月🌙@5/19文学フリマQ38

77
先進国にはどの国にも新薬を作り出せる製薬会社が1つや2つ必ずあると思っている人が多いのではないでしょうか。世界で通用する新薬開発能力のある国は実は6ヵ国しかありません。アメリカ(ここが断とつ)、スイス、日本、イギリス、ドイツ、フランスだけです。日本で生まれた新薬といえばノーベル賞を受賞した本庶先生のオプジーボが有名です。その作用機序は癌免疫のブレーキをはずすことにあります。免疫受容体、ITIM、ITSMのチロシン残基がリン酸化され誘導された酵素がT細胞の活性を抑制します。これを阻害すればいいわけです。2021/02/08

アキ

31
イベルメクチンもニボルマブも日本で発見し創薬し世界に認められノーベル賞を獲った。他にも華岡青洲の世界初の麻酔薬や麻黄からエフェドリン、副腎の抽出からアドレナリン、北里柴三郎の抗毒素、インフルエンザ治療薬のリレンザ・タミフルなどなど。そもそも世界で創薬ができる国はアメリカ、イギリス、フランス、スイス、ドイツそして日本の6か国だけ。でも日本に製薬会社が30社あるのに世界では20社のみ。国際競争力を上げるために5社位にすべきとは本庶氏の提言。個人的には「冬虫夏草」から免疫抑制剤を作った藤多氏の人生が印象に残る。2018/10/04

k sato

25
2万分の1の確率に挑んだ日本人の創薬研究14選(´▽`)2015年大村智氏の『イベルメクチン』、2018年本庶佑氏の『オプジーボ』は日本発の画期的医薬品を開発したとしてノーベル医学・生理学賞を受賞した。その医薬品の開発を支えたのは、地道な化合物探索・スクリーニングであった。その数2万~3万。膨大な時間、費用、労働力が必要とされた。大村氏の『イベルメクチン』開発は、ゴルフ場から発見された土壌菌が新薬誕生のきっかけになった。創薬は一生涯に一つ発見できるかどうかの世界。不退転の決意がなければ成し遂げられない。2023/10/03

zoe

16
日本代表の事をサムライと呼んだりします。日本発の新薬を作り、世界に伍する研究者たちをそう呼んだ企画をまとめたもの(サムライたちのクスリ)です(2018)。新薬を出せる科学技術力がある国はあまりなく(出さないだけで、間違った使い方をしている国はあるかもしれませんが)日本は数少ない国の一つです。新薬を見出した科学者の方々に、どうしてこのような成果を発揮できたのか、ということを何とか聞き出そうとしています。後書にセレンディピティーが裏テーマだったと著者が記載していますが、薬だけの課題でないように思います。2023/07/02

てつJapan

15
【〇】・ これでもかと出てくる化学式は理解できなかったが、新薬を作り出した方々の熱い思いはこの本から伝わりました。 ・ 超ハイテクな創薬に身を置いている方から出た「創薬は機械に頼らず丹念なデータの読み取り」、「ハイテクや人手がなくても感性・努力・ひらめきで道は開ける。」といった言葉は励みになりました。2018/11/23

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