内容説明
累計170万部突破! 国民的ベストセラー『大人の流儀』シリーズより珠玉のエッセイを抜粋。人は何かを失って、何かを手にする……。そして、あなたの困難、悲しみにもいつか終わりが来る。最後の無頼派作家が送る、希望と勇気、励ましの一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひらちゃん
74
伊集院さんの本をはじめて読んだ。いろいろありましたね。歳を重ねると、身近な人がいなくなる。ペットはもちろん見送っている。深い哀しみや喪失感は誰に何を言われても、どうにかなるもんじゃない。ほっておくしかないには同意だ。時間が解決してくれるのを待つ。思いのほか読みやすく、小説も読んでみようと思った。人生は旅、教えられました。2020/07/07
さと
71
“いろいろあった”人生を振り返った時、自然にそう言えるのは悪くないなと思う。そう思える歳になったという事だろうが。自身が経験した様々な出来事(特に受け入れ難い事)に敢えて意味や答えを出すことなく、あったこととして綴られた一冊。だからこそ、自分自身の人生に重ね、救いや癒しとなって私たちの心に落ち着くのだろうと思った。人生において“優等生”ではないが、生きるものへの想い、情に篤い心が伝わるからこそ私などは時折“ご様子”を伺いたくなるのだ。2021/10/11
pdango
58
★★★☆☆時間が解決してくれる。いつか力になると信じよう。2019/05/20
Shoji
55
出版不況と言われますが、あの手この手で商売を仕掛けてくるものですね。ベストセレクションと副題がついている通り、既出の『大人の流儀』シリーズから集めたエッセイ集です。ですので、既読のフレーズが繰り返し使われています。『大人の流儀』初めての人や、繰り返し読みたい方にはお勧めです。そうでない方には、ご判断はお任せします。2018/03/26
nonpono
29
14歳、一冊の文庫本に出逢う。「あのこのカーネーション」、温かみのあるイラストにひかれた。それからエッセイを連載中の週刊文春を読む。いやなことがあったとき、辛い別れがあったとき、わたしも二日酔いのとき、どれだけその言葉に救われたんだろう。47歳、久しぶりの伊集院静のエッセイ。妹からの贈答本。新幹線の中で読み始め、14ページ目くらいに泣けてきた。昔のエッセイに出てきたゆかりの市井の人々の近況も嬉しいし、中村勘三郎、立川談志、色川武大への追悼の想いもすこぶる好み。新幹線という名の図書室にて良い時間を味わった。2023/10/09