内容説明
「私、ただ野球がしたかっただけなんだよ……」鳥海真琴、23歳、サウスポー。史上初めて、プロ野球のマウンドに立った女子投手。3歳からバットを握った彼女は、中学で習得したシンカーを武器に、高校野球の世界に飛び込んだ。甲子園に出られなくてもいい。だって、私には野球しかないのだから。大好きな野球への想いを抱え、強豪校の野球部に入部した真琴だったが、待っていたのは、目を覆いたくなるような「現実」だった……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Walhalla
37
野球が好きな少女が、多くの困難を乗り越えながら、一歩一歩ステージを駆け上がるお話でした。爽やかなエピソードばかりではありませんでしたが、帽子の隙間から垂れるポニーテールが揺れる様子は、とても力強く感じました。さて、物語からは少し逸れますが、今年の8月、全国高校女子硬式野球選手権の決勝戦が初めて阪神甲子園球場で開催され、これまで女性の野球部員ではかなわなかった舞台が、ついに現実のものとなりました。歴史が変わった瞬間でしたね。今後の球界の発展に期待したいと思います。2021/12/27
あやっぴ
36
大好きな野球を続けたいばかりに男子ばかりの強豪野球部に入部した女子、鳥海真琴。そこでは選手としては扱ってくれず、数々の苦しくて辛い目に遭ってしまう。心に傷を負った真琴を心配、信じてくれた友人、家族。その支えに真琴は立ち直り野球を続けることを決意する。素晴らしい作品でした。二刀流の選手がメジャーで活躍…昔では考えられなかったことが現実になった。いつか日本のプロ野球界に女性選手がプレーする日が来るのかな~。2018/04/12
のびすけ
31
感動したー!感情を大きく揺さぶられた。男子の中に混じって野球に打ち込む真琴。高校の野球部で起きた「あの事件」。怒り、憤り、悲しみ。様々な感情が渦巻く。あの事件のあと真琴の運命の歯車は大きく変わっていく。ただ、あの事件があったから今がある。女性であることのハンデと困難を乗り越え、親友、家族、仲間の支えと後押しもあって大きな夢を叶える真琴。マウンド上でポニーテールをきつく結び直し、サイドスローのしなやかなフォームでボールを投げ込む姿がカッコいい!現実に存在したら間違いなく応援する。素晴らしい作品でした。2022/12/18
yoshiko
30
野球が大好きな鳥海真琴が女性の史上初の日本プロ野球入り。ついに一軍のマウンドに上がる。微笑ましい子ども時代、青春の中学時代、辛い高校2年の事件、新たなスタートをする女子プロ時代、そして…。女子が男子の中で野球をすることでおこる数々の困難。悩みながらも、親友や家族の支えがあってよかった。真琴の未来が明るいものでありますように!2018/09/02
茉莉花
26
鳥海真琴、17歳。初恋の人と交わした約束を胸に、強豪野球部の門を叩いたものの、待っていたのは苦難の日々。練習についていけず、試合にも出られず、マネージャー扱い…。一途な少女の想いに胸打たれる、ひたむき青春小説。2021/03/14
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