内容説明
英語、フランス語、イタリア語、ペルシア語、トルコ語…。多くの外国語に携わってきた経験から見えた「日本人が外国語を学ぶ」こととは?「言語横断」な語学論!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ががが
5
著者はスペイン語を始めとするロマンス諸語とペルシャ文学に造詣の深い文芸翻訳家。フルタイムで勤務する傍ら翻訳もやっているようだが、そんな多言語を操る著者なりの外国語に対するスタンスが書かれている。主張として伝わってくるのは、同族言語から芋ずる式に外国語を習得することは可能かということで、カステーリャ語やイタリア語の文学を引いてどの程度同族言語間で類似または相違があるのかを検証している。ロマンス諸語を知っていないと読み進めるのはつらいかもしれないが、マルチリンガルがどう外国語と向き合っているのかがよく分かる。2019/05/18
ソラヲ
4
通訳・翻訳家や言語学者ではなく、文学研究者としての多言語との付き合い方を教えてくれた一冊。著者の興味はスペイン語をきっかけとしてイベリア半島というイスラームとキリスト教の文化が交錯する地へと移り、現在の中東文学研究に落ち着いたとのこと。ロマンス諸語だけでなく、アラビア語・トルコ語のような非印欧語で書かれた文献にもアクセスできるのは人文系学問の研究において武器になりそう。いずれにせよ外国語と向き合うときには文化を理解することは当然として、著者のように研究テーマに応じて様々な言語に取り組む姿勢は参考にしたい。2016/10/14
RYU
2
安易な言語学習法に警鐘を鳴らし、文法や地道な学習の重要性を説く。2016/01/27
とも
2
「外国語学習法」とあったので,具体的な方法論が書いてあるのかと思いきや,外国語を身につけるのはなかなか大変だ,同系の言語だと言って習得がそんなに簡単になるわけではない,というどちらかというと精神論が述べられている。色々な言語からの例がちりばめられているので,対照言語学的な価値はあるが,著者の蘊蓄(というか自慢?)が自己満足的に展開されているので,読むのが疲れる。帯の『言語横断「語学」論』とあるのはその通りで,書名をそうすべきだと思う。はっきり言って,ちょっと書名にだまされた。2010/08/11
セレーナ
1
外国語読書について書かれてる章に興味を持ち読んだ。留学もせず学んだ言語で会話や観光案内をしたあと、「文法は正確だが古い」という批評にめげないところがいい。「古いテクストを元にしてるし、留学もしてないしこれで十分」と。往々にしてネイティブの「その言葉は古くさい」という批評を気にしがちであるが、生き物である言語である以上現地で現地人のように暮らさない限りアップロードしてくことはできない。よって気に病んでも仕方ない。問題は学者量である。という耳が痛いことに気づかされた。2018/08/28
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