朝日文庫<br> 工作名カサンドラ

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朝日文庫
工作名カサンドラ

  • 著者名:曽根圭介【著者】
  • 価格 ¥850(本体¥773)
  • 朝日新聞出版(2018/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784022648761

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内容説明

奥多摩山中で瀕死の男性が発見された。警視庁刑事・荻大治郎は事件に食らいつくが、ある《極秘文書》の行方とからみ事態は複雑に。やがて政治家やスパイ、ホワイトハウスまでを巻き込み、1億3000万人の日本国民が凍りつくテロ事件が起きる……。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nobby

109
うーん、これは尖閣問題や日米安保条約を絡めなかった方が盛り上がった気がする…奥多摩での交通事故から波及する捜査と、自衛隊を追われた射撃の名手の視点で交互に描かれる展開は分かりやすい。ただ、なかなか交錯しない様子に冗長さも感じる。後から気付けば、スパイ小説ならではの設定や捻りに納得出来るが、如何せん全般的に悠長過ぎて終盤の片付け方に少々無理があるかと…それでも“カサンドラ”の真意含め、フラグのまま迎える結末は何とも切ないばかり…曽根さんらしく読みやすいだけに、時事問題への見解へ踏み込まずに読みたかったかな…2019/06/12

Junichi Yamaguchi

31
『残念な親父』… 人の信念、情熱は、なかなか言葉に表すことが難しい。 政治、テロが絡むミステリー。 ラストの将来への希望は少し涙で見えずらかった。。2018/03/18

NAOAMI

15
尖閣諸島を中国が不法占拠。国内世論・政治・自衛隊等の陰謀渦巻き、一人の男が翻弄される。偶然の事故を通じた不可解な事件をきっかけに所轄刑事が辿る道筋と、射撃の名手ながら自衛隊を追われた啓志が、黒幕の駒としてある計画に巻き込まれる線と。これらが交わりテロ事件が解決に向かう。緊迫感溢れる展開はスピーディで読み手を飽きさせない。しかし罠に嵌められ捉われた啓志が、あまりにも簡単に脱出できたのは都合良過ぎる。さらなる罠かと思う位あっけない(なんで手錠外したんや?)。Keymanが重なるオチは巧いが謎解き要素は少なめ。2018/05/08

うぇい

8
面白かったですけど、後半あっさりしすぎかな。自分はあまり謀略小説読んでいないのでよくわからないけど。前半自衛隊を辞めさせられたスナイパーと東京のへき地である青梅西署の刑事、二人のキャラクターが良く感情移入出来て読み易かった。この作品読んでいる日に現実社会で大きな衝撃的事件があって現実の衝撃がが小説を上回ったた感じがしました。2022/07/09

文庫本依存Hiro

8
『工作名カサンドラ/曽根圭介』読了。日本、中国、アメリカ…尖閣諸島問題を契機に、日米関係の在り方を改めて問い直すミステリ。自衛隊の狙撃の名手を主人公に、国際テロやスパイの暗躍、危なっかしい日本の政治の在り方などを筋立てに意欲的に組み込みながら、伏線を回収してちゃんとエンタテインメントに仕立て上げているのは曽根氏らしい巧みさ。2018/03/11

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