内容説明
CS放送エンタメ~テレ「怪談のシーハナ聞かせてよ。」でおなじみの怪談師集団、怪談社が集めた驚愕の実話怪談!
怪談師の上間月貴、糸柳寿昭、そして怪談を記録する書記・伊計翼を中心とする怪談社による新たな怪異の幕開けだ。自殺者が多く出ている部屋に住む友人が遭遇するゆうれいとは「ぐーって」、飲酒により起こした事故、その恐怖の裏話「もうひとり」、いわくつきの人形が事務所に送られてきた。それと同時に集まりくる人形怪談の数々、そしてその恐怖「さくら記念」など56話収録。軽妙な語り口で綴られた怪談の禍々しさ、気づけば首まで浸かっているはず――お気をつけて。
著者について
関東に実在する怪談イベント団体「怪談社」の書記。著作に『怪談社』十干シリーズ、『怪談社書記 赤ちゃんはどこからくるのか』『怪談与太話』『魔刻百物語』『あやかし百物語』『恐國百物語』他多数。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
150
怪談社の本は毎回ハズレがありませんから、いつもワクワクしながら読んでいまして、今回も期待を裏切らない、けったいな話が目一杯詰まった大満足の一冊でしたね。珍しく良い話だなと思ったのにやっぱり普通では終わりませんね。『職場』電話で展示会の案内をして会場に来てもらい、お客さんに宝石の販売をするというテレアポの会社に勤めていたT田さんは難なく業務をこなしていたが、二年ほどして入社して来たBさんは、か細い声で気も弱く、給料ももらえずに上司から説教されたり殴られたりしていた。彼はBさんをバカにする同僚にも腹を立てる。2020/11/26
HANA
64
実話怪談集。やっぱり安心して読める作品が揃っている、怪談のお手本みたいな一冊。ただどの話もきちんとオチまでついていて、話としての面白さは十全に感じれるものの怖さという意味では安定しすぎているような気がする。お手本みたいな分、サプライズがないというか嫌さが少な目というか。それでも「貧しい人」「菓子パン」といった哀切極まりない話「職場」の現実感など、違うベクトルの嫌さは味わえたけれども。巻末の鼎談は書く怪談と語る怪談の違いを論じていて面白かった。そういう意味ではこの著者の怪談、語りの系譜を継いでいるのかなあ。2018/04/25
眠る山猫屋
50
かつて怪談社があった廃墟から発見された・・・という序文から始まる実話系怪談集。遊び心があって好きだなぁ。正直なところ、実話怪談と怪談の区別がよく判らない(というか区別する必要性をあまり感じてない)ので、これくらいの緩衝があった方が入り易い。どの怪異も“良い感じに怖い”が、異界へのドライブ『砂利道』などが好き。ネットロアに似た話もあった気がするが、臨場感が半端ない。人形にまつわる幾つかの怪異『さくら記念』のいつの間にか壊れていた友人の異類婚姻譚(?)も忘れ難い。2022/04/19
かおりんご
21
ホラー。近隣の図書館においてある怪談社さんの本は読み尽くしたので、国会図書館で読みました。さらさらーっと読めるのは、毎度のこと。震災の話は、読んでいて切なくなりました。2020/08/07
澤水月
21
東日本大震災の惨禍、付随する人々の語りが多くなった昨今、関西の震災や大事故、哀話も伝えようとしているのかとここ数年の本を読み思う、関東者には読まねばならない筆者かと。語りを文章に転換することに心砕かれており、チーム分担で上手くいっている様子(はあぁぁ、チャイナドレス、とても良い)。哀切な菓子パン、いたいた!と懐かしい怪談先生もとても良い2018/03/06
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