妖怪処刑人 小泉ハーン

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妖怪処刑人 小泉ハーン

  • ISBN:9784480804785

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内容説明

時は1899年。いまだ倒れぬ徳川幕府と薩長同盟はともに性急なる近代化と軍備増強に余念なし。一方、強化アーク灯の光届かぬ荒野には未だ魑魅魍魎が跋扈する。この暗黒の時代、人知れず妖怪狩りを続ける男がいた。男の武器はウインチェスターM1876Z式ライフル銃。コルト社製アンブローズ・ビアス・スペシャル。そして鋼の信念。大公儀魑魅魍魎改方の最後の生き残り。不吉なる妖怪猟兵の装束を纏いて、黒の軍馬シャドウウィングを駆る偉丈夫。その男の名は……小泉八雲。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

73
ニンジャスレイヤーの翻訳コンビが手掛ける連作小説集。坂本龍馬暗殺から30年…… 薩長同盟と幕府はお互いに対立したままで、密かに近代化を図り、時期をうかがっていた。元ピンカートン探偵で、葵の御紋を背負う、隻眼の妖怪猟兵小泉八雲が、魑魅魍魎が跋扈するパラレルワールド日本を闊歩する。英国政府の雇われ妖怪ハンターのイザベラ・バード夫人も登場。ケレン味溢れすぎのB級エンタメ。ベタベタすぎてニヤニヤしてしまう。原作者の米国人があとがきを書いているが、実在するのかという疑問は野暮。軽い読み物として。2021/04/18

sin

49
久正人=センセイのオープニングコミックも嬉しい、もうひとつの幕末日本で繰り広げられるヤバくて痛快な小泉八雲の妖怪ハンティング物語の登場だ!「Mujina」のノッペラボウを激しく憎む外人の妖しく歪んだ日本観が本邦の妖怪をゲゲゲからモンスターに惜しみ無く変貌させて小泉ハーンの冒険を盛り上げる。レ・ファニュ、ブラム・ストーカーも登場して、もうひとつの文豪ストレイドッグス(読んだことないけど…w.)になるのか?2019/05/15

瀧ながれ

22
人間に害を及ぼす「妖怪」を殺す、大公儀魑魅魍魎改方・ハーン、通称を小泉八雲。…なんだそれおもしろい。妖怪の恐ろしさや、ハーンの容赦ない戦い方と時おり微かに見える優しさなど、読みどころは多いけど、それ以上に、「魑魅魍魎改方」とか「魔道書ターヘル・アナトミア」とか、存在感ある単語にくらくらする。場面描写が幕末日本というより西部劇の荒野を思わせるので、余計に浮遊感を覚えるんだな。イザベラ・バードやブラム・ストーカーが出てくるのも魅力的で、あとはラスボスの「ヤナギダ」があの「柳田」なのかどうか。次巻に期待します。2018/05/10

サケ太

14
妖怪をKILLするぜ!異様に格好良い老人が妖怪どもをスレイする物語。徳川幕府滅びず。19世紀。徳川幕府と薩長同盟が東西でにらみ合う日本。アーク灯で照らされていても、闇には妖怪が潜む。隻眼の老人小泉八雲、ラフカディオ・ハーンが〈最後の猟兵〉として、相棒のシャドウウイングとともに日本を放浪する。様々な妖怪やそこに潜む悪意、偏見がハーンの道行を邪魔する。「信念」と「矜持」をもって己の道を行くハーン。脇を固めるイザベラ、ブラム・ストーカー、富吉といった人物らも魅力的。次回予告。なんだこれ燃える。楽しみ過ぎるぜ2018/03/01

緋莢

12
1899年。徳川幕府が未だ存在し、薩長同盟が倒幕を行おうと虎視眈々と狙う時代。妖怪狩りを生業とするラフカディオ・ハーン(通り名:小泉八雲)は、日本中を放浪していて…アンソロジー『ハーン・ザ・ラストハンター』にも 収録されていた表題作と「ハーン:ザ・デストロイヤー」と同設定のシリーズの連作短篇。片手にロイヤル・スモール・アームズ社製の連射式フリントロック、片手に護拳サーベルを持つ冒険旅行家のイザベラ・バード(英国政府の妖怪ハンター)や(続く 2022/03/08

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