内容説明
五十になっても、八十になっても、だれかに恋して悶々としなくてはならないのだろうか。「恋愛」に対する疑問から、書く女の孤独まで――すぐには役に立たないけれど愛おしい人生の凸凹を味わって、膝を打ちたくなるエッセイ集。三浦しをん、吉本ばななとの爆笑対談も多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
82
いろんな所から集めてきた雑文集だが、エッセイ、対談、書評等、バラエティに富んでいて面白かった。エッセイはお酒を呑む話が多かったが、角田さんはかなりのお酒好きだというのを知っていたので、以前読んだ話との絡みを考えたりして読んでいて楽しかった。対談は三浦しをんさんと、映画「八日目の蝉」を映画化した成島監督とのトークが出色。成島監督との内容は自分も映画を見て良かったので、裏話を聞けて興味深かった。その他いろいろで書ききれないが、全体を通し作家、角田光代の人物像が浮き上がって見えた一冊だった。2018/05/07
アマニョッキ
59
普段エッセイを読まないわたしでも、角田さんの考えていることにはむちゃくちゃ興味ありまして。いやもう沙耶香がクレイジーなら光代はナチュラルボーンやなと。角田さん生まれながらの作家にして変態ですよ。最高です。とにかく文章のリズムが心地よすぎ。絶対文感ありますよね、間違いなく。そして内容がまた多岐に渡って面白い。食べ物の話、実家のこと、映画化、恋愛観、そして町田康まで。なかでもしをんさんとの対談は白眉。面白くない本ほど面白い理論、分かりすぎて膝抜けるかと思いました。本好きさんなら絶対楽しめる太鼓判の一冊です。2018/11/30
さおり
49
ひとことで表現するなら「盛りだくさん」な本。エッセイも書評も対談も、とても良かった。成島出監督と「八日目の蝉」の話、三浦しをんさんと書評の話、坪内祐三さん、祖父江慎さんと文庫の話の対談が、中でも特におもしろかったです。読みたい本も増えました。とりあえず、「紙の月」は読もう。あと、町田康さんにも再チャレンジだ。2019/01/16
ぶんこ
48
エッセイ、対談、書評と盛りだくさんで楽しかったです。メールなどに使われている(笑)の文字。角田さんのエッセイで、この文字にこめられた様々な思い、ニュアンスがあると知り目から鱗でした。そして床屋さんでの顔剃り。これ一度経験するとやめられないほど気持ちいいんですよね。共感できるところが多くてページがどんどん進みます。「八日目の蝉」の映画監督との対談では、観たくてたまらなくなり上映館を探しましたが無し。YouTubeで探しまくりダイジェストを観ることができました。永作さんがすごい熱演。観たい。2018/05/03
みっちゃんondrums
42
重い物語を読みたくないときは、エッセイがいい。力が抜けててユーモラスで、共感ポイントも多い。だけど、角田さん、私からしたら、決して軟弱バックパッカーなんかじゃない。「冒険心、探求心、好奇心の強さと、その強さにひけをとらない行動力、知識力、度胸」は十分ある。やっぱり大した人です。勝手に親近感を持っていたけれど、「幼いときに本で見知ったものごとというのは……心に残る。……人魚姫の足の痛みを忘れることができない」のフレーズで、やっぱり!と。恋愛についての、ウキウキ1割、それ以外9割という分析も言い得ている!2018/08/03
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