内容説明
十年の時を経て、ふたりの想いは交錯する――。珠玉の恋愛小説。
小学生時代にいじめられていた経験のある優菜は、自分のような子どもを減らしたいという想いで小学校教諭となった。
しかし赴任早々、自分をいじめていた酒屋の息子、志郎と再会する。
優菜はなるべく関わらないようにするのだが、学校の職業体験の授業で志郎の店にも協力してもらうことになってしまう。
それをきっかけにふたりの関係は徐々に変化していくのだった――。
ひとりの女性の葛藤と成長を描いた、珠玉のラブストーリー。
第1回お仕事小説コン入選作を、書籍化にあたり改題、大幅に加筆修正した傑作。
読後、どこか懐かしいような甘酸っぱい気持ちになります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はつばあば
54
小学校の頃と言うものは学生生活の中で一番長くて・・辛い思いをした人には特に心に残るものだ。当時はきっと男の子の恋心がイジメた人といじめられた人ってことになったのだろう。でもいじめられた人には一生の心の傷にもなる。そういう生徒をつくらないようにと教師になった優菜。生徒も多様化するにあたりモンペ対応や、イジメによるとみられる自死など不意打ちで教師を襲う。今はこのようなゆとりのある学校や教師を求めるのは不可能かも。それでもこの本は心優しい内容で、また小学校の5・6年生の同級生達と会いたいなぁと思わせてくれます2019/03/22
吊り太郎
26
10年の時を経て、ふたりの想いが交錯する 何となく引かれ購入。昔いじめられていた同級生と教師として、ふただび再会し忘れられない想いを抱いて大人になった二人。過去の葛藤と向き合う中で、教師として成長して行く姿を描く!! 過去と退治しながら、少しずつ心を許して距離が近づいて行く、優菜と志郎。最後まで、爽やかな印象で、最後の茜色の夕日を二人で見て、手を繋ぐシーンは純水に良かったなと思いました!2018/07/07
陸抗
18
小学生の頃、同じクラスの男子にいじめられた優菜。転校し、そのまま時は過ぎ、今度はその小学校に教師として赴任してきた。そこでいじめっこの志郎と再開したものの、いじめられた苦しさを簡単に流せる訳もなく。志郎が近づく度に、冷静に対応する優菜に悲しみを感じながら、傷を乗り越え先生としても人としても成長する様子は眩しかった。2人の距離が縮まるまで、志郎もかなり頑張ったけど、半分は自業自得だからなぁ。2019/11/14
ぱんだ
8
電子書籍で。 小学生の短い間だけ過ごした学校でイジメにあっていた主人公。成長した彼女は先生になって自分がイジメにあっていた学校に赴任してきました。そこで自分を虐めていた男性と再会して・・。というストーリー。 経緯が経緯のためか、主人公の警戒心がなかなか解けない。もとイジメっ子の男性がもの凄い頑張っていました(彼女との関係改善に)。でもすぐに過去を流さない所がリアルでした。たぶん私ならば、忘れたフリして相手と関係もたないだろうなぁ_(:3」z)_ 2019/09/16
なか
5
昔自分をいじめてた男子と再会し、拒否しつつも仕事上おつきあいを重ねるうち心を開いていく...。という話でした。細かい突っ込みどころはたくさんありましたが、まぁライト文芸はこんなものなのかと割りきれば楽しめます。笑 にしても主人公もててたな~いいな~2018/04/15