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内容説明
いい加減にしたらどうだろうと思う。 「今年は去年より業績が上がらなかった」 「来年こそは今までの挽回をはかろう」 そういうことを言うのを。 今必要なのは、言葉のむだ遣いである。すなわち、 人と人とのむだ遣いであり、心のむだ遣いである。 時代はAIである。機械にできることは、任せて、 人にしかできないことをするしかない。効率を無視する。 能率を無視する。暇と退屈を味わう。楽しむ。 へそのように、なくてはならないけれど、なくてもいいようなもの。 言葉のへその力をこの本で知ってもらいたい。 (へその序 より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Humbaba
6
言葉は大切なものではあるが、言葉にするということは実態のうちの一部を切り取ったということでもある。いくら言葉を重ねても伝わらないということも起こり得る。また、言葉では真摯に伝えようとしていても、行動が伴っていないということも頻繁に起こる。そのような難しいものではあるが、そうであるからこそ言葉を使うときにはその重要性をよく認識する必要がある。2018/01/11
トーマ
4
日本語を新たに見直せる面白い内容だった。日本語論というよりも、金田一先生のエッセイのようにも読める。肩の力を抜いて気軽に読めた。言葉はどこまでも自由なのである。2018/02/26
すたっぷ
4
ゆるいー!とてもゆるゆるな一冊 でもなるほどなぁという事も書いてあります コミュニケーション取るのが苦手だなぁと思っていた気持ちが少し楽になりました 「日本語のへそ」というより「私自身の心のへそ」ってなんだろなぁーとゆるゆると考えてみたいと思います2018/02/04
ハル
3
意外。ユルくて、クスッと笑える。言われてみたらそうだね!とか、へぇ〜そんな見方をするのか、と唸りながら楽しんだ。そして、わたしはやっぱり言葉という道具が好きだな、と改めて感じもした。決して万能ではないことも理解しながら。一昔前よりちょっとだけコレを上手に使えるようになったから、いま、眼前に素敵な光景が広がっている、と思っているから。何かを表現するためにたくさん持っているに越したことはない。人と繋がっていたい。それを叶えてくれるきっかけのツール。金田一秀穂さんの繰り出す日本語をもう少し触ってみたくなる。2022/01/14
まろまろ
3
"むだ"を大人の視点で楽しんでいる金田一さん、カッコイイ。日本語はむだの宝庫だとか、余裕で使いまわしたいものだ。2018/05/28