三才ブックス<br> コーヒーはぼくの杖~発達障害の少年が家族と見つけた大切なもの - 本編

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三才ブックス
コーヒーはぼくの杖~発達障害の少年が家族と見つけた大切なもの - 本編

  • ISBN:9784866730240

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内容説明

発達障害の子を持つ親はもちろん、「将来が見えない」「いったいどのように生きていけばいいのか」などすべての「未来に迷う」人たちに、きっとヒントになる家族のものがたり。

※本書は響くん、お父さん、お母さんの語りで構成。時に衝突するなどそれぞれの、その時々の思いが交錯しながら「ものがたり」は進んでいきます

<はじめに より>
群馬県桐生市に住む岩野 響くんは、8歳の頃、アスペルガー症候群の診断を受けた。
小学校時代は、それも「個性」のひとつとして認められ、毎日楽しく学校にも通えていた。

しかし「ふつう」であることが求められる中学校では、彼の居場所は徐々になくなっていく。

思い悩む少年と、彼をどう導けばよいのか迷う両親。ついに彼のストレスも臨界点を迎え、「学校に行かない」という決断が迫られる。

学校に行かないのなら、どう生きるべきなのか……たった13歳でこの難問を突き付けられた少年と家族。さまざまな模索をする中で、一筋の光として見えたのが「コーヒーの焙煎士」という生き方だった。

ショップ「ホライズンラボ」をオープンし(現在は通販のみ)、新聞、テレビで話題となった岩野 響くんと、彼に本気で向き合い、寄り添った両親の知られざるエピソードを紹介。

発達障害のお子さんを持つ家庭だけでなく、生き方に悩みや迷いを持つ人たちの一助になれば幸いだ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

いつでも母さん

112
我が子が『発達障害』だとしたら、親はいつ、どんな風に我が子に告げますか?そして、どんな関わり方が出来ますか?千差万別の個性(敢て個性と言いたい)を本人・父・母の思いが交錯するが暗くは無い。家族と見つけた~それが岩野家には自然だったのですね。『何か』がきっかれになって、のびのびと生きる場所を得る子が一人でも増えるといいな。この本を読み終えてそんなことを思った。その『何か』はみんな違っていいんだよ。2018/01/20

しいたけ

104
中学に上がったばかり、いよいよ周りの子との違いに立ちすくみ怖気付く息子に伝えた言葉。あなたが抱える生きづらさはアスペルガー症候群によるもの。脳の機能が一部うまく働かない障害。足の不自由な人が歩く手助けに使うような、あなたにぴったりの「杖」があるはずだから、焦らず一緒に探していきましょう。ご両親の迷いや苦しみを、振り幅を作らず淡々と書いていることに尚一層の切なさがある。成長に合わせ響くんが属するコミュニティから投げかけられる、ご両親への心無い言葉。家族が一丸となって見つけた響くんの居場所。この本は宝物。2018/02/10

コージー

69
★★★☆☆発達障碍の響くんが、15歳で焙煎士となるまでのストーリー。中学生になると、「普通であるフリ」をすることに疲れ、学校での居場所をなくす。しかし、ご両親の深い理解のもと、彼の特徴を活かした新しい道を見出だす。定型との違いにフォーカスするのではなく、響くんに合う武器(杖)を探すという考え方が素晴らしい。百花繚乱、置かれた場所でめい一杯咲くことの大切さを教わった。【印象的な言葉】「だからね、お母さん。響くんの脳の欠けている部分に合う、車いすや補聴器に当たる〝道具〟を、これから一緒に探していきましょう」2018/08/20

ひらちゃん

66
ふつうって何だろうと思ってしまう。正しい中学生になろうとしていた響くん。彼を追い詰めてたものはふつうという社会。学校。自分自身、発達障害のわかりずらい部分、実際には理解出来てないだろうな。本人の気持ちも両親の気持ちにも胸がつまった。響くんの心の杖が見つかって本当に良かった。2018/03/17

ichi-papa

45
”ふつう”になりたくて努力して、それでも”ふつう”になれなかった時の響くん、そしてご両親の落胆は本当に大変なものだったんだろうなあと推察します。本当にしんどかったでしょうねえ。日本では”ふつう”じゃないことを認めない社会だから。この本の中に何度も出てくる「居場所」という言葉。これは障害のあるなしではなく、だれもが求めているところだと思います。幸せを探すということは「居場所を見つける」ということとほぼ同じ意味なのかもしれません。響くん、居場所を見つけることができてよかったですねえ。2018/03/17

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