ハヤカワ・ミステリ<br> ジェーン・スティールの告白

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ハヤカワ・ミステリ
ジェーン・スティールの告白

  • 著者名:リンジーフェイ【著】/川副智子【訳】
  • 価格 ¥2,640(本体¥2,400)
  • 早川書房(2018/02発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 720pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784150019280

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内容説明

幼くして孤児となり艱難辛苦のうちに育ったジェーン。罪に手を染めることも辞さない彼女は、ある企みを胸に、田舎の屋敷に家庭教師としてもぐりこむ。しかし屋敷の当主には何か秘密があるようで……『ニューヨーク最初の警官 ゴッサムの神々』著者の話題作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

seacalf

44
あの『ジェーン・エア』を下地にシリアルキラーの家庭教師を主役に据えているのがユニーク。ヴィクトリア時代風のクラシカルな文章が読者を当時の英国へと誘う。少女時代から寄宿学校時代、ロンドン生活を経て家庭教師としてハイゲート・ハウスに戻るまでの長い長いお話。中々頁が進まないがラスト前で急転直下、見せ場たっぷりの攻防にとろけるようなシーンが続き、最後はお伽話お決まりのhappily ever after。少々冗長気味に感じて肌に合わなかったかな。キルフェザーやクラーク等、主役より脇役達の方がとても魅力的に映った。2018/04/22

星落秋風五丈原

37
いやヒロイン人殺しすぎじゃないですか。こういうのがいまふうジェインエアなのかなぁ。2018/03/19

あさうみ

35
幼くして孤児となり艱難辛苦の環境で、生き抜くために殺人を犯すジェーンが主人公。ノワール小説のような雰囲気(前向きな“白夜行”を読んでる感じ)に歴史ミステリーを絡めた恋愛小説と上手く調和していた。ジェーン・エアを知ってたらもっと楽しめるのだろう。円満な結末は清清しい。キャラも生き生きしている(キルフェザー刑事がお気に入り)ダークヒロインが苦境を乗り越え、逞しく生きる様は読み応えがあった。2018/02/18

himehikage

18
『ジェーン・エア』のオマージュであるこの小説は、前半はフェミニストなら実に痛快と感じるだろうなんとピカレスク!(本の表紙からはまったく想像つかなかった!) 後半は少し様子が変わってロマンチックな歴史ミステリーという趣で、楽しかった。リンジー・フェイの歴史ミステリーに注ぐ熱量が伝わる文章が好き。次も出たら必ず読むよ。2019/05/25

アプネア

18
鋼の心にナイフを忍ばせる主人公・ジェーン・スティール。広義においてはピカレスクロマンか?数々の引用、サンプリングから「ジェーン・エア」をモチーフにしている事は明らか。それは単なる目配せ的なディテールではなく、後半、それ自体ある種ごった煮の独自スタイルを構築し、冒険・歴史・ミステリ・ロマンスとテンコ盛り。女性の自立という主題は通底しているが、それを努力や信仰ではなく、殺人によって道を切り開くという身も蓋もない行為。それでもなお主人公を応援してしまうのは、それらが利他的な思いに起因しているからなのだろう。2018/06/10

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