内容説明
いまアメリカを中心に世界で、「脳から体の不調を治す医療」が注目されている。器質的に問題ないにもかかわらず、なかなか改善しない症状。その多くは脳に原因があった! 科学的根拠に基づいた「脳から健康になる」メカニズムを紹介。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAKAPO
31
近年、「痛み」「疲れ」「気持ちの沈み」を感じていたのは、身体ではなく、「脳」だったことが解明されつつあり、こうした症状を改善させるには、「脳を整える」必要があるとのことです。治療法の一つは、この本の主題とも言える「TMS(=経頭蓋磁気刺激)」という機器を取り入れた最先端の医療ですが、まだ誰もが身近に受けられる方法とではないので、私たち読者は、もう一つ、注目されているというマインドフルネスという方法に頼らざるを得ません。医療にも積極的に取り入れられている、マインドフルネスで「バランス脳」を育てたいものです。2018/11/17
bonbon99
11
TMSという最新の医療方法の紹介が多い。脳と健康法については、他の本のほうが詳しい。認知行動療法・食事・睡眠・マインドフルネスがメインの手法になる。2020/09/01
生活相談屋
6
久賀谷先生の脳科学の本。前著の「世界のエリートがやっている、最高の休息法」が、あまりに素晴らしかったので、本作を手に取った。が・・・。まぁTMSという新しい脳へのアプローチ法が、効果的なのは実証済なんだろうし、理屈はわからないわけではない。ただ、最新の科学技術を駆使して機械で脳をいじくろうという発想そのものになんとなく違和感を覚えるのだ。このような科学的なアプローチは、結局のところ、薬物療法一辺倒の現代精神医学の延長線上にある発想にしか思えない。まぁ単なる一個人の感想なので、聞き流してもらえばいいのだが。2018/12/13
復活!! あくびちゃん!
5
TMS治療というものを、この本を読み、初めて知った。この治療方法は可能性があると思うが、どこをどう刺激すればよいかという点は、まだ発展途上なのだろう。調べてみたら、日本での治療費は20回で30万円ぐらいなので、決して安価な治療ではないが、鬱などで悩んでいる人に朗報だろう。ただ、この本にあるマインドフルネスについては、もっと詳しい他の本があるので、それを読んだ方が良いと思います。2018/05/30
koki
5
脳はじわじわと変化するという可塑性(かそせい)と呼ばれる性質がある。体が悪いと脳が変わり、脳が悪いと身体が変わるという悪循環が起こる。 脳の性質としては①慎重で安全を重んじるので「恐れ」を持ちやすい②一度学習したことには繰り返し反応する律義さ③片時も休まず働きたがる④「考えている自分」と「考えている内容」を同一視してしまう傾向がある. 休息を取らないとDMN(デフォルトモードネットワーク:常時働くアイドリングのようなもの)を中心に脳内に老廃物が蓄積する. 2018/02/20