扶桑社BOOKS新書<br> 世界史のなかの蒙古襲来 モンゴルから見た高麗と日本

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扶桑社BOOKS新書
世界史のなかの蒙古襲来 モンゴルから見た高麗と日本

  • 著者名:宮脇淳子
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 扶桑社(2021/12発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784594090432

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内容説明

2019年6月刊行の同名単行本を加筆修正。待望の新書化!著者による「対馬・福岡」元寇史跡レポートを収録。

<蒙古襲来>──海を渡ってやって来たのは本当にモンゴル人だったのか!?

日本とモンゴルとの関係といえば、誰もが知っている鎌倉時代の「蒙古襲来」すなわち元寇。元という国のモンゴル人が攻めてきたという前提で語られる国難です。二度とも水際で追い返すことができたので「神風が吹いた」「鎌倉武士が強かった」「元軍の矢が尽きた」など、その勝因が盛んに論じられてきました。
他方、大陸側ではどう語られているでしょうか。当のフビライ・ハーンにとっては「辺境のエピソードの一つにしかすぎない」(著者)うえに、いまどきのモンゴル人では、近年まで学校で教えられてもいなかったとか。
では、元はなぜ日本征討に来たのか。
「モンゴル人が主になって攻めてきたものではなかったという視点をもつことが必要」という著者の指摘に、当初の固定観念からまず解き放たれます。
元朝には当然、モンゴル人はいましたが、元の直轄地だった高麗の軍が、日本への嚮導役をさせられたことは、近年の研究により知られています。加えて、日本遠征の総司令官はモンゴル人の可能性が極めて低く、副司令官も高麗人、漢人、南宋人などで構成されていて「そこにモンゴル人はほとんどいなかった」という著者の見解には衝撃を受けるでしょう。
本書では、モンゴル史を専門とする著者が、『元史』や『高麗史』などの一次資料を紐解きながら、壮大な世界史の視点で「蒙古襲来」を再検証。歴史好きを飽きさせない一冊です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamatoshiuruhashi

55
モンゴル、蒙古、元とは何かから始まり文永弘安の役に到達する迄が長く、本書の論点は忘れそうな読み始めだったが、そこの理解無くして元寇の本質を理解することは難しいのがよくわかる入門書だった。「蒙古」と言われる遊牧民たちの成り立ちとその一族の捉え方、統治方法が拡大する勢力範囲が広大になり、呑み込んだ筈の多民族の文化を我がものとして「元」を名乗ることになる。日本を襲ったのは蒙古人だけではなく多くを高麗、南宋、その他の民族が占めており、「蒙古襲来」ではなく「元寇」である。その手先で先棒かつぎが高麗だった。2022/06/26

もりやまたけよし

37
元寇の舞台裏をサッと理解することが出来ます。ただ最初は良かったのですが、途中からちょっと書き殴りのような印象を持ちました。2022/05/17

えぬ氏もわるよのぉ

10
様々な史料を引用しているが、ひとつだけ小説『風濤』からの孫引きは、ちょっと手抜きな感じがした。朝鮮史は専門ではないとはいえ、歴史学者なのだから、一次史料を引用してほしかった。2022/08/29

ゆるひと

4
ゴースト・オブ・ツシマ で今更ながら関心持ちました元寇。巨大多民族国家モンゴル帝国の属国の属州によって企画実行された蒙古来襲。世界史の見方は多角的にあるべきですね。2022/03/05

竜玄葉潤

2
パラパラとめくって、表題にひかれて読んだが、あまり表題にあっていない。モンゴル側から見た部分は少々。ほとんどが,嫌中嫌韓、間違ってはいないと思うけど。2022/02/10

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