内容説明
事故・事件の現場では残恨が呪う!
驚愕のドキュメント実話怪談!
聞き及んだ怪談の現場に足を運び、怪異の舞台に遺された忌まわしい記憶を綴った渾身の一冊。講堂の奥に隠された扉を見つけた生徒に送られてくる不可解なメールの行方は…「なにしてるの」、先輩が死んだホテルの廃墟に肝試しに行ったことから不気味な因果が巡る「多摩湖の廃墟」、伐採はおろか、葉一枚触れてもいけないと言われるご神木。今なお被害が絶えないというご神木の祟りとは…「ホオノキ」など36編は収録。
著者について
怪談サークル「とうもろこしの会」会長。怪談の収集、語りとオカルト全般を研究。著書に『恐怖実話 怪の足跡』『禁足地帯の歩き方』『一行怪談』『怪談現場 東海道中』など。月刊ムーで連載中。オカルトスポット探訪雑誌『怪処』発行。ライター業を中心にTV映画出演、イベント、ポッドキャストなどで活動。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
267
怪異の現場に足を運んで怪談を収集する吉田悠軌さんはベテランの風格で36編の優劣がつけ難くどれを読んでも満足できるでしょうね。もう私自身があまりにも沢山の怪異を読み過ぎて選択眼に自信がないですが今後もなるべく良い物を紹介していきますね。『桜と髪』コノエさんの町のタブーの一つ。深夜不良の若者たちが海に向かって車を走らせていて同乗者が窓に腰かけ上半身を丸ごと車外に出していた。「おい、もう止めろ」と運転手が注意しても言う事を聞かず、ドスン助手席に戻った体には頭がなかった。外の看板にぶつかり頭部をもぎ取られたのだ。2022/02/11
ゆみきーにゃ
81
読友さんの感想を読み気になった一冊。初めましての吉田さん。最終話の山梨県の某駅裏の一本の木の祟りのお話。もちろん知っていた。もう十年位電車を使ってないので最近の様子はわからないけども、確かに枝が線路の方に伸びていたりしたした!2022/03/27
HANA
60
実話怪談集。他の方も書いておられるが、作中の現象に対して著者の考察が加えられているのがポイント。話によっては蛇足であるものの、上手く嵌ればそこから新しい恐怖感が芽生える事もある。それと本書の特徴として現在の実話怪談では過去の物となった学校怪談に佳作が多いような気がする。特に「123のピエロ」なんかは生きている怪談のお手本のような作品で非常に満足。先ほど読んだ『禁足地帯の歩き方』で触れられていたホオノキの他のエピソードが語られているのも読み応えあり。減少を淡々と描くのもいいが、こういう話ぶりもまたいいなあ。2018/01/30
かおりんご
23
ホラー。「ホオノキ」の話が詳しく書かれている。一度行って、実物を見てみたい。ピンセットでつまめば、害はないのだろうか。吉田会長の話は、読みやすいから好き。2021/03/21
澤水月
17
現地に足運んでいる採話も多く恐山など様々な地の温泉怪談、売春の場の鬼の襖絵、山梨某鉄道近くのご神木祟り話など全体に面白い。少し引っかかったのが宮崎勤事件で父が経営していた新聞に小峰峠の怪談が載った件を根も葉もないデマと断定していた件、リアタイで報道追ってたが「幼女」「手がない」は尾鰭でも小峰峠の女性幽霊譚は載っていた筈(当時自分で調べた覚えが…)で根はあるのじゃないかなと感じた。かなり実は若い筆者のようなので、なのか?気になる2018/01/08
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