平凡社新書<br> 21世紀の長期停滞論

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平凡社新書
21世紀の長期停滞論

  • 著者名:福田慎一
  • 価格 ¥704(本体¥640)
  • 平凡社(2018/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784582858631

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内容説明

アベノミクス以降、株価は高騰を続け、労働市場では人手不足が起きているが、雇用は不安定化し、賃金は伸び悩み、将来に対する不安は増す一方である。なぜ、不安は解消されないのか。その原因を探る。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

96
最近の新書の経済ものの本としては読みでがあった本です。かなり分析をしているもののエッセンスをまとめてくれた気がします。最後の参考文献を見ていただければわかります。やはり痛みを伴う構造改革でやっていかねばならないのでしょう。私自体は東京や大阪などへの集中化が消費者の可処分所得を減少させて消費自体を押し下げていると感じています。ITが進んでいるのでドイツなどのようにもう少し分散化を図っていくべきだと思います。2018/02/20

きいち

30
経済の停滞の原因は、お金を使うべき人たちがこの先経済が成長しないだろうと悲観的に予測するから。悲観論という感情的な理由を冷静な経済学的分析のもと、再帰性という言葉を使わずに今の世の中の再帰性を説明する。◇必要なのは楽観的な未来予測。だからアベノミクスの強弁は正しいが、それだけでは事実に基づく悲観論を上回れない。◇でも、強力なリーダーシップは解ではないと思う。我々はすでに、それが長持ちしないことを知ってしまっている。それでは納得感が足りてない。遅かろうが、地道に細かく納得感を調達するほうが希望が持てるはず。2018/03/20

masabi

17
【概要】長期停滞論を巡る説の対立、日本経済の見立てを整理する。【感想】アベノミクスの評価や実感なき好景気といった昨今の経済情勢をコンパクトにまとめている。長期停滞論と失われた20年を接続しているのが珍しく感じた。筆者は長期停滞からの脱出を可能とする立場でそのためには構造改革を必要と説く。具体的には少子高齢化の対策と財政再建だ。改革自体が実を結ぶよりも改革が断行されるとの期待が鍵になるのだが現状でそのような期待を抱かせるものがなく暗澹な気分にさせられる。 2018/03/12

Francis

16
著者は東京大学経済学部教授。21世紀に入って先進国では経済成長が長期にわたって停滞している原因を探り、日本における長期停滞の原因、そしてそれにともなう困難について考察し、対策を考える。新書サイズの本には収めきれない内容を分かりやすく書いている。世界・日本の経済を考える上で必読であると言っておきます。2018/01/29

青雲空

8
21世紀に入ってからの低迷の理由を、バブル頻発、高齢化、人口減、グローバルインバランス、所得格差などに求め、付け焼刃の財政金融政策による一時凌ぎを戒めている。 財政赤字という爆弾を抱えたまま団塊世代は東京五輪後、後期高齢者へ。筆者は「あきらめるのまだ早い」と後書きで書いているが、もう手遅れというのが、ビジネスエコノミストとして、30年間内外経済を分析してきた私の実感である。2018/01/30

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