内容説明
ダム建設をめぐって突然湧いた逮捕劇。県内で絶大な人気を誇った改革派知事はなぜ失脚させられたのか。汚職知事の名を着せられた当事者が、事件の内実を冷静な筆致で綴る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
31
福島県知事として5期16年に渡って、国や東電の原子力発電政策の杜撰さを鋭く批判したことで知られる佐藤栄佐久氏。2006年、実弟が主導したとする収賄事件の主犯格として逮捕される。本書はご本人による知事時代の活動の振り返りの前半部、国策捜査とも言ってよい事件の経緯を綴った後半部で構成される。前半は政治家の書籍ということで話し七部と見ても、国の原子力行政のいいかげんさや道州制を巡る議論など興味深く読める。後半部は、またも検察特捜の暴走かという話なので…。(コメントへ)2022/09/06
竹園和明
28
安全軽視も甚だしい東電と無責任な国策を展開する国に対し、原発立地県の知事として敢然と立ち向かった元福島県知事・佐藤栄佐久。さも当たり前のように原発政策を推し進める国に対し、県民の安全を守るシステム作りを求めた佐藤氏の主張は何ら間違ったものではなかったはずだ。しかし弟の経営する会社を絡めた収賄容疑が発覚。国はこれを足掛かりに“闘う知事”の抹殺にかかる。自己弁護の記述もあると思うが、国による知事抹殺は確かにあったのだろう。僅かな綻びをグイグイ押し広げて行く国策捜索のえげつなさ。国の意向は何より優先される訳か。2016/09/18
とよぽん
24
以前読んだ「福島が日本を超える日」の中で紹介されていた本。佐藤前知事が収賄事件で逮捕、辞任ということがあったことさえ知らなかった。国の政策に物申す知事は、こうして抹殺されるのか・・・。国策捜査って、恐ろしい。先日亡くなった沖縄県の翁長知事も、基地移転問題で国に激しく抵抗しておられた。そもそも、佐藤前知事は、知事選に出馬する際も、「勝手に出るな、引き下がれ」と国に介入された。「県知事は県民が選ぶ」という佐藤氏の正論も、国には気に入らなかったのだろう。それにしても、佐藤氏の潔白が証明される日は・・・。2018/08/11
まると
13
筋を通して中央の「原子力ムラ」に反旗をひるがえすと、恐ろしい目に遭うのだと、元福島県知事が赤裸々に語ったスリリングな手記。柏崎刈羽原発の再稼働問題を巡り、東電社長を袖にし続けた新潟県の泉田知事(現衆院議員)が、この二の舞になるのではないかと恐れていた(と噂されていた)のを思い出す。2015/09/03
しゅわっち
9
この本をきっかけに、法曹界の改善を期待します。
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