集英社インターナショナル<br> 深読み日本文学(インターナショナル新書)

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集英社インターナショナル
深読み日本文学(インターナショナル新書)

  • 著者名:島田雅彦【著】
  • 価格 ¥748(本体¥680)
  • 集英社(2018/02発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784797680164

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内容説明

「色好みの伝統」「サブカルのルーツは江戸文化」「一葉の作品はフリーター小説」など、古典から漱石・一葉らの近代文学、太宰・安吾らの戦後作品、さらにAI小説までを、独自の切り口で分析。創造的誤読、ユーモアの持つ効能、権威を疑う視線といった、作家ならではのオリジナリティあふれる解釈で、日本文学の深奥に誘う。

目次

序章 文学とはどのような営みなのか
第一章 色好みの日本人
第二章 ヘタレの愉楽――江戸文学再評価
第三章 恐るべき漱石
第四章 俗語革命――一葉と民主化
第五章 エロス全開――スケベの栄光
第六章 人類の麻疹――ナショナリズムいろいろ
第七章 ボロ負けのあとで――戦中、戦後はどのように描かれたか
第八章 小説と場所――遊歩者たちの目
第九章 現代文学の背景――世代、経済、階級
第一〇章 テクノロジーと文学――人工知能に負けない小説
あとがき
ブックリスト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

148
島田雅彦は、ほとんどの作品を読んでいる作家です。作家ではなく大学教授の顔で書いた日本文学論。常識を揺るがすほど刺激的ではありませんが、参考になりました。私はジャンルを問わず、面白いか面白くないかで作品を評価しています。現在進行形の全集プロジェクトが完了したら、谷崎潤一郎全集にチャレンジしようかなぁ! http://www.chuko.co.jp/special/tanizaki_memorial/zenshu.html2018/01/21

ばりぼー

36
再読。文学は神話という古い形式から出発して、焼き直し、語り直しを繰り返しながら、時代状況に沿ったアレンジを重ねてきた。そうした古典の豊かな蓄積に加え、宗教やマルクス主義ほかの外来思想の影響が重なり、日本人の知性は形成されてきた。その中で日本文学の母胎、原点となったキラーコンテンツを一つ挙げよと言われたら、やはり『源氏物語』は外せない。DNAを持たない人間がいないように、『源氏物語』抜きの日本文学など考えられない。井原西鶴や谷崎潤一郎をはじめ、その後の時代の人々は『源氏物語』を模範とし踏襲していった。2019/09/06

さきん

36
源氏物語から谷崎潤一郎へのエロティシズムの系譜、右傾化に対する批判、樋口一葉、源氏物語を通してみる女性の文学変遷など。小説家が文学を俯瞰するというスタイルが斬新。文学の流行も否定の否定できているので、一世代開くと逆に親和性があるという指摘はなるほどと思った。文学に限らずに考えると確かに団塊と団塊ジュニア世代、昭和一桁と新人類世代と親和性があるような気がしてきた。2018/11/17

ichi

25
【図書館本】古典文学を嫌煙していた自分ですが、この本の解説を読み、『源氏物語』を是非読んでみたくなりました。2018/03/25

fseigojp

25
小説家とは知っているけれど、初読みはこれ 池澤夏樹同様に博学多識2018/02/06

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