内容説明
人生に満たされない不安を感じる若者、地に足をつけて人生を生きたい人、必読! 変化すべきはパラダイム(認識の基本的枠組み)。読むだけで自分や世界に変化が感じられるはず。いま注目の仏教僧侶と若手起業家達が導く、〈本当〉を生きるためのワークブック。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
いわし
25
どちらかというと『海辺のカフカ』を読んだ後の方が、自分の中の何かが作り変えられたような感覚があった。人間をコンピュータに例えた場合に、アプリを積むよりOSを変えるべきって視点は頷ける部分もあるのだけど、アプリをインストールするのってすげー大変じゃん?そういう、コツコツ学ぶことを否定しているわけじゃないのだろうけど、何だか軽く見られてしまった気がして、うまく受け止められなかった。ベースにある仏教の考え方は勉強になったし、人生に迷っている時には刺さると思うので、いまは読むタイミングじゃなかったということかな。2020/09/27
YU-MI
2
尊敬する大先輩に悩みを打ち明け、処方していただいた本。最大の収穫は、自分のなかにあった「社会に対して何か貢献をしたい」という思いは、心の底から湧き上がる貢献意欲というよりも、社会貢献をすることによって何者かになり、自身の居場所を確立したいという思いから出てきていたものだったのだと、所在が無いがゆえの不安からきていたものだったのだと、気がつけたこと。武士のように生きねば、という使命感をいったん手放し、〈家〉に属する安心感に身を浸し、そのうえで改めて、自分の役目を果たしたいと思えるようになろう。2019/09/23
古民家でスローライフ
0
禅僧の藤田一照氏、ソーシャルアーティストの桜井肖典氏、文筆家の小出遥子氏の3名による共著。青虫から蝶になる過程を、人間の精神的な成長としての比喩として描き、仏教の教えを通して、人が成熟するには、どうすればいいのか?というヒントをもらえる。人間は、一度、常識や固定概念として定着した考えを手放すのは難しいものだが、その執着を手放すことによって、新たな自分に生まれ変わるというのは、納得できる。人の人生は、手放しつつ、変容しながら、死ぬまで、成長し続けることは、とても、大事なことだと思った。2024/01/30
startvalue
0
★★★★★2022/02/15
マサトク
0
禅僧・藤田一照師と「社会芸術家」という肩書の桜井某という人の対談講義録。とにかく桜井某の語り口、今風の意識高いアートや広告で食ってきた人特有の中身のない大風呂敷感が強くあって読んでいて辛かった(そうでない部分もあるが、とにかくうまいことを言おう、綺麗に言おう、大きく言おう、という作為が目立ちすぎる。いわば非常に「非・禅的」だ)。編者の小出さんが「おわりに」でいう両者の「ズレ」だ。仏教に立ち返って物事を説く藤田一照師の本はもっと読んでみたいなとは思えた。結局皮相な「現代性」とか、要らないんだよなーホント。2020/04/14