内容説明
極論を目にすることが増えた。政界、教育現場、論壇、職場、メディア……あらゆる場所で左右も保革も関係なく、ちょっと冷静になれば明らかに変だとわかることを声高に主張し、他人を糾弾する「極端な人たち」が目立つ。それはかつての連合赤軍やオウム真理教を想起させる存在だ。「バブル賛歌」「TPP亡国論」「地方消滅」「憲法九条無殺生論」等々、はびこる極論の奇怪さを嗤い、その背景を考察する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
72
「外部から監視や点検がなく、競争のない閉鎖的空間」で語られる「極論」と著者。ネットやマスコミでよく見る主張をデータなどから論駁していく。日本共産党のみならず、著者の属する保守論壇に蔓延る内向きの変な主張などを考察。右左に関係ない例もあり、外から見ると不可解な内ゲバに行き着く理屈がよく理解できる。ただまあ、著者の経験もあるが、批判すると裏切り者扱いを受けるのは理不尽だがありがちなことで、なんともかんとも。個人的に興味のあるテーマを扱っている本でなかなか参考になった。良書。2018/07/22
それいゆ
31
私が以前から疑問に思っていたことがらをズバッと!論破しているような気がしたので、手に取ってみました。北朝鮮のマスゲームと根本は同じであろう「組体操」は、昨今その危険性が運動会では大問題になってきています。急に流行りだしてきた「二分の一成人式」は、育ててくれた両親への感謝を大勢の前で強制的に発表させる儀式ですが、確かにそんなことは個別に感謝すればいいことだと思います。日本共産党が主張する有権者向けの甘い主張の数々(消費税、歴史を正視しない憲法9条無殺生論)も、作者の考えを私は支持します。2019/08/24
hk
24
極論があたかも正論としてまかり通るには次の2つの要件が必要だと著者はいう。①外部からの監査や点検が行き届かないこと②競争のない閉鎖的空間であること ①②合作の例として「二分の一成人式」「プレミアムフライデー」「小林よしのりの私塾」「輸出戻し税」「日本会議の買い被り」「TPP亡国論」などを紹介しながら閉鎖的空間にかかる同調圧力と、極端な言説が生まれるメカニズムを披歴していく。これから著者が表層上の主義主張にこだわらず直言居士として振る舞い、論壇のスタビライザーとして機能することを期待したい。 2018/05/04
テツ
23
極論というか、思考が止まった人間への嫌悪と恐怖。イデオロギーの左右を問わず、もう変化も進化もしなくなり同じことをまくしたてるだけの人間というよりスピーカーに近いような存在。組織の中では同じ思想が煮詰まり熟成されて極端なモノが組織内の人間に詰め込まれていく。そして外部との温度差が理解出来ず溝を埋められずますます組織内では狂ったように思想信条が煮詰まっていく。いつ如何なるときでも、真理に到達したと思ってしまったときにこそ、自分を客観視する強さと柔軟さを失わずにいたい。2018/08/26
こも 旧柏バカ一代
18
「極論」とは第三者の監査が入らない組織に発生しやすいモノだと著者は書く。学校という閉鎖空間の教育現場、少数派である共産党、何故か陰謀を仕掛けてると言われたアメリカが降りたTPP亡国論、景気が良かったと言うオッサン達のバブル賛歌、原因を言わないで騒ぐ地方消滅、色々な働き方があるのに恵まれた極一部の人間が決め、いつの間にか消えたプレミアムフライデー、菅野完さんが小さい組織だったと書いていたのに流行った日本会議黒幕論、漫画家の小林よしのり氏が主張していた天皇家の男系、女系の極論。以上の8個の極論を本人の体験談を2023/04/29
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