新潮新書<br> 医者の逆説(新潮新書)

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新潮新書
医者の逆説(新潮新書)

  • 著者名:里見清一【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 特価 ¥569(本体¥518)
  • 新潮社(2018/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784106107504

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内容説明

「医者にあるまじき発言」と批判されることもある。が、臨床の現場で悩み、考え抜いてきた著者の言葉は苦く、刺激的である。「“失敗しない”と言う医者を信用してはいけない」「希望はときに患者を苦しめる」「延命よりも大切なものがあるだろう」――コストも人的資源も限られている状況下で、私たちは医療に何を求め、何を諦めるべきか。遠慮も忖度も一切抜き、医者だから見える真実が詰まった比類なき一冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

キムチ27

42
最新、この1月刊行。ホットな議論を扱っているだけに、一気読み。もっとも、日頃ネット1行ニュースしか読んでいないだけに、文字で読む雑誌感覚。わが国の主流「嫌われたくない」から始め「メディアには知性は求めず、煽動を期している」は同感。しょっぱな≪わが子を喰らうサトゥルヌス≫の絵画が語られ、現在の日本の財政(福祉・医療等)の現況、国民の在り方解説にはガッツンと来た。「良い事」の裏合わせには「悪い事」がもれなく付随し、ひいては熱力学第2法則に基づきエントロピー(なすすべがない状況)へ・・一理ある意見、啓蒙された。2018/03/21

黒頭巾ちゃん

16
▼高額医療制度などで自己負担を減らしても多額の医療費が税金で賄われる。後世へのつけとなる▼新聞はスポンサーを気にして意見を言わない(議論が必要、今後の課題と言って逃げる)▼余命を延ばすことではなく、どう生きるかが大事で数字では表せない。が、数値化してしまう2018/04/19

乱読家 護る会支持!

5
「医学の勝利が国家を滅ぼす」の続編。「失敗しない」と言い切る医者を信じてはいけない。ICUで死の直前まで闘わせる残酷さ。抗ガン剤の希望の残酷さ。QOLは測れない。。。 厚労省は、延命治療のコスト評価を始めたとの事。「命はお金に換えられない」から「命にお金の使い過ぎはいけない」に変わるのかも。ならば、安楽死も認めて欲しいなあ。。。 あ、誰ですか!腹上死を希望してる人は!!( ̄∀ ̄)2018/05/10

coldsurgeon

4
里見清一氏による医療に関して危惧する未来に提言。過激ではあるが、忖度せず、考えるとすれば、高齢者への高度医療(がん化学療法を含む)を差し控えることは、次世代、次々世代の社会を維持するために必要なことだろう。ゴヤ『我が子を喰らうサトゥルヌス』に現役世代の我々がならないために考えなくてはいけないこと。思いやり、忖度、敬老精神、倫理などを考えるとしても、20年後に日本が経済的崩壊状態になっていては身もふたもない。今後も里見氏の意見に注目したい。2018/06/12

もけうに

3
連載を纏めたものだが、最新の癌治療情報もわかり、面白かった。医療費問題、癌治療、延命…と簡単には答えが出ない問題ばかりだが、それだけに議論する意義がある。著者の切れ味鋭い語り口も衰えず。2022/03/08

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