内容説明
南北朝後期。熊谷義直は桔梗ヶ原の戦に敗れ、伊那谷に落ちた。郷主を襲い押領するしか生きる道はない。栗野家を襲い、妻の真澄を略奪する。長子を斬殺したとき凶兆が現れた。以来、熊谷家は白い小児の貌の怨霊に蝕まれてゆく……長篇伝奇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
57
南北朝後期、信州伊那谷を舞台にした歴史小説。粗筋に「熊谷家は白い小児の貌の怨霊に蝕まれてゆく」とあり一族を襲う呪いを描いた恐怖小説化と思い読み始めたが、そんなものはほぼ登場せず、横領と下剋上、戦を描いたピカレスクロマンとなっている。しかし予想は外れたとはいえ流石の著者、罪の意識と家庭問題で狂気に飲まれつつある主人公や独自の流派の達人によるアクション、エロスとバイオレンス等、読者のツボは外さないためこちらもつい一気読み。確実に滅びに向かうであろう哀感やそれを認めつつ抗おうとする戦い等、読み所は多かったです。2024/12/19
Kira
20
図書館本。初読みの作家さん。夢枕獏氏に影響を与えたという作者の伝奇時代ハードバイオレンス小説。獏氏の小説を読んでいるような気分を味わった。なので、ハードなバイオレンス描写も抵抗なく読めた。エログロには、なんだかもの哀しさを覚えた。作者の他の作品も読んでみようと思う。2023/05/21
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