内容説明
白骨紅、奇妙な姓をもつ警視庁刑事拝郷樺介の妻が、全裸のまま自宅から何者かに拉致された。『無月夜抄』にわずかに記された幻の錦繍織りに関係があるという。紀元前、シルクロードを東へ逃げた一族があった。幻の古代染色錦繍織りを伝える紅の遥かな祖先だといわれる。そして、紅は性交の絶頂時のみ、右掌に血の葉脈紋様が浮かぶ。拝郷は妻の行方と謎を追って欧州へ飛ぶ。鮮烈ハードロマン。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はま
16
初めての西村寿行。仕事で仲良くさせて貰ってる外注さんに借りた本。開始数ページで拉致&凌辱。いやーバイオレンス^^;いかつい復讐劇に壮大な歴史ロマンを盛り込んだスケールの大きなお話でビビります。今だったら多方面から指導の入りそうな小説だのー( ̄▽ ̄)2014/08/11
つきのわ
1
警視庁刑事拝郷樺介が、突然拉致された妻、白骨紅の行方と謎を追って欧州へ飛ぶ。紅の掌に浮かび上がる葉脈文様は古代の織物の染色技術を一子相伝で伝える一族の、正当な後継者の証だという。シルクロード、欧州、中東と目まぐるしく舞台は代わり、登場人物も型破りに。最終的にはパキスタンとアフガニスタン国境近くにある洞窟に辿りつくのだが、読んでいてふと、ビンラディンが潜伏していたのはこういうところか・・などと思った。記憶を退行させるガスの件は記憶に残っている部分だった。寿行らしいハードロマン作品といえよう。 2017/10/07
シュンガク
0
ヒロインの白骨紅は27歳の美しい人妻で楊枝や傘で暴漢を返り討ちにするくらい強い女性です。この小説の見所は紅が序盤から拉致され終盤まで性行奴隷として扱われる所です。逃亡に失敗した後には折檻を受け他の奴隷の小便の飲まされたりもします。性奴隷として色々な男に犯されて読者を楽しませてくれる彼女は同作者の逢魔麻紀子や出雲阿紫などに並ぶ素晴らしくヒロインでした!!2017/04/02