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内容説明
日本人の知らなかった中国がここにある!
一帯一路に邁進する習近平。しかし内陸アジアこそ中国最大の「アキレス腱」だ。
もともと「中国」に属さない内陸アジアを、あの手この手で自国の一部と主張することで、中国は自らを「偉大な強国」に仕立ててきた。
歴史の改変、暴力、洗脳――偽造された「民族神話」を剥ぐ!
はじめに 内陸アジアから中国を見る
第一の手法 妻を送って、国を奪う
第二の手法 絵本で子どもを洗脳する
第三の手法 「英雄」の歴史を書き換える チンギス・ハーンは「中華民族」
第四の手法 地名と文字によるイメージ操作
第五の手法 抵抗する者は殺戮する 内陸アジアの文化大革命
第六の手法 人海戦術で植民地化する ウイグル「自爆テロ」の背景
おわりに 神話作りは続く
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kentaro
35
自治区共産党委員会の肝煎りで、「新疆は古くから我が国の固有の領土にして核心的な利益」で、ウイグル人などの内陸アジアの諸民族も「我が国の多民族の大家庭の一員」だという政治的な理念を少年たちの頭に叩きこむためである。言い換えれば、中国共産党の洗脳用のイデオロギー的な道具だ、と宣言しているのである。このような絵本を読んで育つ少年たちは、中国の「愛国主義者」になっていくことが期待されている。ウイグル人たちは「新疆」の名称よりも、「東トルキスタン」を好む。「トルキスタン」とは、トルコ(テュルク)人の領土を意味する。2022/07/23
軍縮地球市民shinshin
12
中国がいかに少数民族を現在も弾圧し続け居ているかがよく分かった。沖縄では、「琉球独立」の研究会があるそうだが、中国でそんなことをしたら逮捕されて命も危ういという。そんな自由はないのである。琉球独立派は、その点は決して言わない。彼らの思想的故郷がどこにあるかよくわかる。2018/06/19
Sapporo Shiojiri
4
著者の楊海英氏は、内モンゴル出身の気鋭の歴史人類学者。司馬遼太郎賞を取るなど、読ませる研究書を書かれる。そこが少し注意が必要なのだけど。内陸アジア(史)の立場から、中国の少数民族政策・歴史認識を厳しく批判。国民政府・蒙疆政権・満洲国・中国共産党のチンギスハーン陵を巡る抗争の歴史など、面白いトピックが多い…が、楊先生の政治的立場を知らないで読むと危険な気が。オルドス地域のモンゴル人が、チンギス崇拝において、祭祀者として重要な役割を持っていたというのは初めて知った。こういう人類学的考察が、きらりと光りますね。2020/06/21
乱読家 護る会支持!
2
いかに中国という国が、長くイメージ戦略をし続けているかがわかる。中国神話に実際に屈していたのは朝鮮と琉球だけであり、日本も内陸アジアも自国の独立性と誇りを保ってきた。 我々、日本人も【中国】神話から脱しましょう。卑弥呼よりも大和朝廷ですぜ。。。 「我が国は有史以来ずっと強く、領土が広大で、統一した国家だった」とが「【中国】という神話」。一帯一路構造は、この神話を前提としたもの。しかし、内陸アジア(モンゴル高原から黒海沿岸までの草原地帯)から中国を見ると、強国としての中国は存在しなかった事が見えてくる。2018/04/19
Junc
0
正直,読んでて楽しい本ではありません.陰鬱な気持ちになります.ページが進みません.でも,絶対に必要な本です.国と人は別という発想では,嘘をつきづづけている国が得なようです.得というのは実利ということで,その人種に徳があることではありません.2024/06/19
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