朝日新書<br> 弁護士の格差

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朝日新書
弁護士の格差

  • ISBN:9784022737489

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内容説明

依頼金の「持ち逃げ」や「事件放置」、先方と勝手に「和解」──こんなセンセイに頼んではいけない! 弁護士の数が増えすぎて質が低下した法曹界の実情を、複数の実名弁護士が豊富な事例で証言。身を守る対策から弁護士の選び方、アディーレ事件の本質まで詳述。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えちぜんや よーた

84
新聞の特集記事みたいだった。「新司法制度・旧司法制度出身の弁護士先生のどちらが良いか」→「人による」。「専門性を広告で打ち出した先生の方が良いか。それとも職人気質な先生の方が良いか」→「各先生のポリシーによる」。一般人が読んだら「へ〜」と驚くような事実も多いが、かといって色眼鏡をかけ偏向して法曹界をレポートしているような作りにはなっていないと思う。トラブルに巻き込まれて、弁護士先生に事件の収集を依頼する事態になったら、自分の足と頭を使って調べてくださいということを遠回しに言っているような気がする。2018/02/16

佐島楓

54
新旧ふたつの司法試験の長所・短所がわかった。改悪だけではない視点というのは私のなかになかった。ただ、弁護士を量産することによる仕事の取り合いは先へ行けば行くほど深刻になるだろう。2018/01/12

けぴ

45
文系資格の最高峰と思われる司法試験合格。その先には十分な収入があるのかと思いきや意外と厳しいようです。法科大学院制度の始まりに伴い合格者は500人/年から1500人/年に増加。これにより弁護士の数が増えて競争激化。さらに従来は手付金30万、成功報酬50万が決まっていたが自由化されたことによりダンピング合戦。年収400万程度と予想外の低さ。かといって裁判官や検察官もそれほど人気があるわけではなく東大法学部のエリートは司法試験合格より国家公務員となり省庁入りする方が人気があるようです。なかなか面白かった。2022/10/02

おさむ

34
市場規模は7000億円。そのパイを37680人が奪い合う。これがいまの日本の弁護士界。88人の弁護士に取材した成果をまとめたこの新書は、極めてリアルな話が満載で、司法の道に進みたい人には毒気が強すぎるかも。高級料亭の街弁。ファミレスの新興法律事務所。牛丼店の格安弁。まあ、いまの弁護士はさまざまなんですね。一番の驚きが、弁護士の年間所得の中央値は約400万円‼️たしかにこれでは食えないなー。2018/02/21

kawa

32
国家資格で最難関の金バッチで憧れの弁護士のリアルな現状ルポ。行政主導の司法制度改革で、ここ10年50%増の激烈な競争業界に変貌。競争が激しくなって低品質資格者が淘汰され業界が良い方向にが理想なのだが、どうもうまくいかないのが現状。筆者が語るほどには酷くないとも思うのだが、厳しい業界に急変したのは間違いないのだろう。なんで弁ちゃん、あんなに偉ぶって上から目線なのだの疑問、業界の伝統的慣習ゆえか…とか、裁判所が嗤う案件、旧試と新試の資格者差別等、個人的には興味深い記述はいただきだ。2023/10/17

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