内容説明
過激化する中国の海洋進出にどう立ち向かえばいいのか?
現在、西太平洋で米中は戦争状態にある。東シナ海と南シナ海の覇権を米国から奪うため、中国が武力を盾に「挑戦」を始めたのだ。現場では何万という米軍兵士が命をかけて戦っている。本書では彼らの肉声から、その衝撃的な実態を描いていく。
・公海上空を飛行中の米軍機が中国機に体当たりされた
・海南島に不時着した同機の乗組員は中国軍により全員拘束
・南シナ海で米軍艦と中国空母が一触即発の睨み合い
・米国主催の合同海軍演習に中国軍はスパイ船を連れて登場
・中国は軍事力を背景に南シナ海の岩礁を次々と略奪
・その周囲を埋め立て、滑走路付きの軍事施設を建設している
etc
解説 徳地秀士(政策研究大学院大学シニア・フェロー、元防衛審議官)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まーくん
74
原題は"Crashback"、邦題ほどの直截的な表現ではない。2013年、南シナ海で行われた中国海軍初の空母”遼寧”の訓練を偵察しようと接近した米巡洋艦”カウペンス”が、進路を阻まれ緊急停止(crashback)に追い込まれた事件が象徴的に示す、中国海軍の西太平洋一帯での進出、即ち米海軍の制海権への挑戦を描く。両国政権や海軍上層部の対応とは異なり、洋上の最前線では既に熾烈な鍔迫り合いが行われている。9.11以降、中東に焦点を移し、中国の一貫した進出に対し、米歴代政権はことを荒立てない対応に終始したと批判。2019/11/15
信兵衛
27
明日から新聞やTVの関連報道を見る目が、少し変わるような気がします。2018/03/06
たまご
20
温かい戦争…力とメンツのぶつかりあいですね.言ったもの勝ちはやめてほしいけど,忖度を酌量してくれない相手だと分かっているのに期待しちゃうところ,ダメですねー.同じルールで勝たないと,相手に認められないんだろうな. 日本はこれに対してどう対抗していくのか.軍事力をつけないと両者から無視される構図は明らかなようだけど,でもな…と悩ましい. 「グローバリズム後の世界では何が起こるのか?」つながりで. ところでひどい食事として魚に頭も尾もついてた,ってあるけど,これ,「尾頭付き」で,気を使ってくれた食事では?2019/03/04
Dash-Checker
18
タイトルは派手だけど内容はここ15年くらいの太平洋における米中関係を丹念に描いている。新聞を丁寧に読んでいる人には知ってることばかりかもだが、コンパクトにまとまっているのは好印象。訳文がよいのでとても読みやすい2023/05/21
アキ
12
米中は西太平洋上ですでに戦争状態にある。これを「温かい戦争」と呼ぶ。米国の勝利は中国が侵略的な行為を犯さないようにすることで、中国の勝利は米国が西太平洋から撤退すること。すでに何回も衝突事件があり、現場の状況と中国側の自分勝手な言い分が食い違っていることを米政府が黙認していることで、米国海軍は使命を見失ってしまっている。習近平が永年国家主席となり今世紀半ばに世界最大級の軍事大国になるという目標が達せられたら、中国は日本の島々に南シナ海と同じく平然と軍事基地を作るだろう。日本の海上での防衛強化は必須である!2018/03/06
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