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内容説明
「平成デモクラシー」は、政治の風景をがらりと変えた。九〇年代に進められた一連の改革により、政権交代を懸けた与野党の競争が始まり、首相への権力の集中が進んだ。今世紀に入ると、「小泉劇場」から民主党政権を経て「安倍一強」へ。その果てに――。「平成」という時代には、どんな意味があったのか? 激動の三十年を構造的に読み解き、「平成デモクラシー」という一筋の航跡をくっきりと描きだす圧倒的な政治ドキュメント。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はっせー
143
平成の政治を網羅的にまとめた本。キーワードは首相主導と政権交代。ここの本で面白いと思ったのはやはり改革であろう。橋本内閣が礎をつくり小泉内閣でそれを拡大した。民主党政権では脱官僚を謳い政治家主導 首相主導の流れを見せた。第二次安倍内閣では首相主導とともに官僚の手綱を引っ張り政権運営を行った。この流れを知れただけでも読む価値がある。平成という時代の政治は学校ではあまり触れられない。政治に興味があるけどあまりに古い話は苦手という人や平成の歴史現代史について知りたい人に是非読んでほしい本になっている!2021/02/06
ネムル
18
統治システムの変化を基に、平成の政治を追う。田中真紀子の更迭で小泉内閣の支持率が79%から55%に急降下してピンチなんて話題も、不祥事の乱発が続くいまに比べて隔世の感もある。が、いまの政治が昨日今日でぽっと出てきたわけは無論なく、小選挙区制導入に始まる30年間の運動として把握出来る内容になっている。橋本の首相主導によるトップダウン、小泉の郵政民営化を巡る解散権の行使、小泉後の迷走、安倍再選と解散権への過剰な適応。政治に明るくない身にはやや難しいが、ざっくりしたまとめでも見通しがだいぶ良くなった。2020/07/10
ぶるーめん
11
自民党政権の崩壊から今の安倍一強にいたるまでを政党史、統治機構改革の変遷で綴る。もう平成も歴史化したのかと感慨深く読み進めた。小沢一郎の書いた絵にその時の政権の考えで改革が加えられ、今の統治機構に至る。衆議院解散の考え方でも明らかだが、前提条件が時の司政者の解釈で濫用される危険性、現在のように長期一強化した場合に生じる体制の疲労やゆがみ、多様な意見の議論および後進の育成に与える弊害など、官僚機構がそれなりにしっかりしている日本において、今のイギリスをモデルとした統治機構が本当に適しているのか疑問に思った。2018/04/19
しゅー
9
★★★★ 日経から出ている拍子抜けの『平成の政治』(「経済」の方は良書)なんかよりも、よほど平成を総括するのにふさわしい。「権力を巡るゲームのルールがどう変わり、プレーヤーたちはそれをどう咀嚼して行動してきたのか」が描かれ、今まで個別に読んできた本の内容がキレイにつながった。小沢らが主導した政治改革が橋本行革を通じて新しい政治のハードウェアに結実する。その成果を存分に活かした「小泉劇場」はしかし一代限りの個人商店に終わった。その後、全体として整合性を持った政治制度を構築できないところに日本の苦しみがある。2020/07/21
(k・o・n)b
7
「首相主導」「政権交代」をキーワードに平成の政治史を読み解く。こういった大きなテーマに沿った政治史は貴重な気がする。平成生まれの自分には、リアルタイムの記憶がない前半はしんどかったが、後半は興味深く読んだ。民主党政権の過剰な脱官僚化は、国民の間の反エスタブリッシュメント的な感情に乗っかりすぎた結果だと勝手に思っていたが、「首相主導」の失敗例との捉え方は眼から鱗。それに対し、安倍政権は官僚をうまく使いつつも、野党時代を経てあくまで政治家優位の姿勢は継承する。面白かったが日本政治について知識不足を感じた…。2020/08/24
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