内容説明
人間は心と身体の両面からもって生まれた潜在能力を100%発揮してこそ、充実した幸福な人生が送れる。そのためにはどうすればよいのか。
中村天風の創り上げた「心身統一法」における精神面について詳述した書。
古来、人間の不幸の根源は心が迷うことにある。一体、人間の「心」とは何なのか。人間の心の正体を深く分析し、いかに心を統御し強くするか、そしてその強い心でいかに人生を乗り切るか、哲学的な問題を扱いながらも具体的方法を明示していて、非常に理解しやすい内容である。
『真人生の探究』、『錬身抄』とともに天風哲学の三部作を為している。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kawai Hideki
43
先日読んだJAL再生の本の中で、幹部に稲盛和夫が中村天風の話をしたが、みんなポカーンだった、とあったので読んだ。本書は心を研ぐための方法論。霊感やテレパシーといった「中二病をこじらせた」ような話もあるが、色々な気付きもあった。曰く、真の自我とは肉体でも心でもなく、物心つく前から存在している。低次の悩みに煩わされないよう、常に高次の目標を意識せよ。普段からなるべく積極的な言葉を使い、元気な態度を保つ事で自己陶冶せよ。大いに笑い、晴れやかに生きよ。たびたび引用されている「真人生の探求」も読んでみるか。2014/04/29
ルル
12
心研ぎ澄まされるまで何度も読み返す本です。2021/07/28
hey!
7
『真人生の探求』の内容を、「心」の側面にフォーカスして掘り下げた内容で、その分哲学的な雰囲気になっていた。自我、心、意識、認識力などに対する天風氏の洞察が余すこと無く書かれていたように思う。精神統一の重要性については大変興味深かった。諸事万事に対して常に心を明瞭にして気を込めてやることで、有意注意力が増し頭も良くなるようである。この本に書かれていたことを少しでも実践していければと思う。2015/02/25
masudak
4
何度読んでも新たな理解がある本。
クックーナ
3
「積極観念の養成」禅病にかかって死禅に陥った人は、それを活禅に振替えていくためにいいと思います。2009/12/26