河出ブックス<br> 戦後SF事件史

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河出ブックス
戦後SF事件史

  • 著者名:長山靖生【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 河出書房新社(2019/01発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784309624396

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内容説明

SFファンダムの発展、異端サブカルチャー、アングラ演劇、オタク文化……日本社会はいかに豊かな「リアル」を培ってきたか。敗戦から3.11後まで、SF的想像力/創造力の系譜を活写。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

45
戦後、海野十三や安部公房から3・11までSFの流れを追った一冊。とはいえ含まれる範囲は純粋なSFに留まらず、アニメや幻想文学まで及んでいる。個人的にはSFはここで言う第一世代と伊藤計劃くらいしか読んだことがないので、幻想文学系の方にシンパシーを感じながら読む。あと全体的に事件史と銘打っているものの事件らしい事件は『太陽風交点』事件だけで、あとは通史っぽいんだよなあ。ただ文面からでも創設期独特の作家とファンの一体になった明るい熱気は感じられて、そこに参加している人々が酷く羨ましく感じられた。2015/01/03

いちろく

23
紹介していただいた本。歯科医でもある著者が綴る日本のSF史の解説本。書籍のSFにとどまらず、SFが関連する作品やイベントなども網羅しており幅広い。後に刊行された同著者の『日本SF精神史【完全版】』は手元にあり稀に気になった時に利用しているが、本書は共通の話題も多かった印象。ただし一度でとても覚えきれる内容ではない上に、忘れている内容も多く新鮮に感じた箇所も。個人でここまで調べ上げ書籍として報告している事実に、本好きの一人として畏敬の念も抱く。2025/01/23

Koning

16
高校の現国の授業で第二次戦後派の安部公房や大江健三郎を読んでレポートを書けというのがあって、一人そんなの関係ないとばかりに安部公房から日本のSFのどーたらこーたらというレポートを書いた黒歴史を思い出した。いや、でもまさしく安部はそうだよねなどと安心してもみたり。基本は戦後のSF業界の歴史とそれに近いサブカル、反体制な人たちのやらかしたことを綴りつつSFムラのいいとこ探しをする感じですかね。赤瀬川や唐の話は関係ないじゃんって思う層が多そうだけれどバラードなんかの流れにもってくには必須だったんだろうなぁとも。2012/10/17

garth

14
てっきりSFが起こした事件の歴史、オウム真理教や太陽寺院みたいなものについて書かれているのかと思ったのだがまったくそういうものではなく、オウムは「SF的想像力の産物というよりも、二次創作的欲望に発していた」と退けられてしまう。やはりその事件史はぼくが書かなければならないらしい。2012/03/16

サイバーパンツ

12
個々のトピックの掘り下げは浅いが、SFオタクが語る戦後~現在までの日本SF概観史として見れば、大量の資料を参照しているし、かなり網羅的。幻想文学やアングラ演劇、赤瀬川原平を中心とした現代美術、果てはマンガ・アニメまで、SF的想像力が各時代でどのようにして波及していったか、様々なジャンルを横断しながら辿ってくれる。いい意味でオタクっぽい本。2018/01/18

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