内容説明
韋駄天ぞろいの飛脚問屋江戸屋のもうひとつの顔は、闇成敗。お上の裁けぬ悪を懲らしめる裏の顔を持つ。千里眼、地獄耳、勘ばたらきなど、面々の異能ぶりを発揮するときがやってきた。手下の紅蝙蝠を操り、江戸城を燃やし、幕府転覆をもくろむ謎の行者、山海上人を闇に葬り去るために、隠密同心益満俊之丞をかしらに討伐隊「黒五組」が結成された。水鬼、風鬼……超常なる力の行者らを相手に、飛脚たちはどう闘う? 白熱の完結篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamakujira
3
シリーズ3作目にして完結、なんてことを知らずに「武甲山」に惹かれて、山の描写を期待するような本じゃないとわかりつつ読んだ。隠密同心が火盗改の精鋭と、正義の裏稼業を営む飛脚屋を連れて、江戸の壊滅を狙う異能の山海小人を討伐する。いかにも大衆娯楽時代小説って感じで軽く読めるし、決戦場所の武甲山界隈の馴染みある場所がいっぱい出てくるから、雑な展開も物語がさっさと進んでいいし、決戦が妖術合戦になったことに呆れながらも、とても気楽に楽しめた。忍藩は報われなかったのかなぁ。 (★★☆☆☆)2018/12/04
goodchoice
2
飛脚シリーズの最終巻という事で、敵対する山海上人との対決が武甲山で行われる。個人的に武甲山は二回登ったことがあるので、何となく親しみを感じた。意外とすきなシリーズだったので、これで大団円で少し残念だ。2018/02/17
雅
1
妖術全開の決戦。2018/03/05
数奇屋
0
読了2020/10/29
いえのぶ
0
安政に江戸城が火事で燃えたのは武甲山の妖の行者一味の仕業。退治のための討伐組が火盗改と秩父の代官、江戸町飛脚らで結成される。2018/04/05